公認会計士って年収がかなり高いって聞くけど、現実的にどれくらいなの?
公認会計士は三大国家資格の1つであり、高年収を期待する方もいるでしょう。
しかし、実際に公認会計士の年収は高いのか疑問を感じる人もいるはずです。
公認会計士を目指す上で収入は非常に重要な視点になるので、気になりますよね。
私は年間300人以上の学生に簿記を教える大学教員です。
この記事では公認会計士の現実的な年収ついて徹底解説します!
記事の執筆者
・年間300人以上の大学生に簿記を教える大学教員。
・日本人の会計リテラシーを高めるを理念に、会計ラボを運営中。
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公認会計士の年代別の現実的な年収とは?
Open Moneyが提供しているデータだと、公認会計士の平均年収は821万円になります(2024年9月28日時点)。
以下の表は大手監査法人の年収を整理したものです。
監査法人名 | 年収 | 平均年齢 |
PwC Japan有限責任監査法人(旧 PwCあらた有限責任監査法人) | 804万円 | 30.6歳 |
有限責任あずさ監査法人 | 834万円 | 30.7歳 |
有限責任監査法人トーマツ | 798万円 | 30.4歳 |
EY新日本有限責任監査法人 | 781万円 | 30.5歳 |
太陽有限責任監査法人 | 887万円 | 36.1歳 |
平均 | 821万円 | 31.7歳 |
ただ、年齢やポジションよって給料は大きく変わります。
現実的な公認会計士の平均年収を知るために、まずは年代別でどうなっているのか紹介しましょう。
20代の現実的な年収
公認会計士は監査法人でキャリアをスタートさせるケースが多いですが、仕事し始めた時点では給料が低めに設定されています。
監査法人でも大手なのか中小なのかによって年収のスタートラインは変わりますが、大体500〜550万程度のようのです。
上記で紹介した平均年収821万円には届きませんが、通常のサラリーマンの平均年収は400万円なので、比較すると高給を得ていると言えます。
また、公認会計士の資格を取得していると監査法人だけでなく、税理士法人や一般の企業で経理担当など、様々な選択肢があります。そのため、どのような職種で働くかにより、年収も変わってくるでしょう。
30代の現実的な年収
30代の場合は、公認会計士としてキャリアをある程度積んでいる年齢にもなります。
公認会計士として実績を積んでいる方であれば、年収も比例して上がっていくため、平均すると現実的には955万円程度です。
一般的な平均年収よりは上であり、高収入の部類に入りますが、この時点で30代はさらに働き方について選択肢が増えます。
例えば、中小の監査法人にいる方は大手や外資系企業に転職して、さらに高待遇や年収の高さを求めることが可能です。
また、独立して自分で会計事務所を立ち上げて、フリーランスとして働くことも可能です。
開業して働くことになれば、初めは年収は下がる可能性もありますが、軌道に乗って安定してくれば1,000万円を超える期待も持てます。
そのため、自分の会計士としての能力により、年収の上下も大きく変わるでしょう。
40代の現実的な年収
40代の公認会計士になれば、十分な知見を持っているため、能力によって年収にも差が開きます。
もし、長年監査法人に勤務しているなら、事務所幹部になっているケースもあり、大手のシニアマネージャーであれば平均年収1,500万円です。
もし、実績などが認められているなら、経営層の一員として財務担当役員などになっているケースもあり、年収が2,000万円以上になる場合もあるでしょう。
40代から50代になれば、事務所幹部や大手企業の部長職になっている方もいますが、近年では公認会計士も増えています。
そのため、幹部ではなく通常の公認会計士として働く方もおり、現実的な平均年収は1,087万円程度です。
公認会計士は立場によって収入面は大きく差が開く職種でもあるため、どこまでのキャリアを積んでいるかで年収も変わるでしょう。
公認会計士として年収を上げるためには
公認会計士は平均年収が821万円と高いため、収入として満足できる方もいるはずです。
ただ、年収1,000万円、またはさらに高収入を求めている方もいるでしょう。
その場合、どう公認会計士としてキャリアを積むべきか悩む方もいるはずです。
年収を上げるためのポイントについて内容を紹介します。
ある程度実績を積めば転職を検討する
公認会計士として年収アップを考えるなら、転職を視野に入れて計画すべきです。
公認会計士は入社した企業や監査法人に継続して勤務するなら、年収も徐々に上がっていきます。
ただ、大手の監査法人や外資系、ベンチャー企業などだと報酬も高めに設定されているため、より高収入を期待できます。
特に、公認会計士として実績を積んで様々な視点から物事を見れるようになれば、コンサルタントとして働くこともでき、年収が1,500万円〜2,000万円になるケースもあるでしょう。
報酬の高さを目的に職場を選ぶなら、転職エージェントや人材紹介などに登録してアドバイスを得ながら探すのがおすすめです。選択肢として検討してみましょう。
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パートナー(共同経営者)を目指す
現実的に高年収を目指すのであれば、監査法人や会計コンサルタントとしてパートナー(共同経営者)を目指すのも良い方法です。
パートナーになれば雇われる側から雇用する立場になり、公認会計士ではなくて経営者として働くため、業務内容も変わりますが、年収も上がります。
立場が変わるため責任が重くなりますが、年収も1,000万円を越えて2,000万円になる方も現実的に多いです。
パートナーとして働くためには監査法人や会社内の昇進でなる、会計コンサルタントとして転職してパートナーになるの2つの方法があります。
現実的には監査法人で公認会計士として働いているなら、約半分は経営層の立場に携われるため、内部昇進を目指すのも良い方法と言えるでしょう。
独立して働く
自分の能力やキャリアに自信がある方であれば、会計事務所を立ち上げて独立するのも1つの方法です。
開業するなら自分のやり方や業績によって報酬が反映されるため、働くだけ年収も上げられます。
例えば、会計事務所やコンサルタントとして仕事に携わる法人の顧問会計士になる、フリーランスとして監査法人と仕事をするなどです。
もし、会計事務所やコンサルタント会社として一定の顧客数を確保できれば、年収が1億円以上になるケースも現実的にあるようです。
自分のスキルや経営力により、年収はかなり差が出ますが、働き方も自分の方針で自由に行えるため、計画してみるのも良いでしょう。
公認会計士の年収による注意点
公認会計士は平均年収も高く、収入も上がっていく見込みがあります。
そのため、年収という点を考えれば、大きな魅力がありますが、同時に注意しておくべき点もあります。
注意点は以下の通りです。
- 勤務する企業や職種で収入が変わる
- 業務が大変な時期もある
勤務する企業や職種で収入が変わる
公認会計士の場合は監査法人や外資系の企業で働く、また資格によりコンサルタントや税理士、行政書士として働くことも可能です。
ただ、自分がどこで、どう働くかにより年収は大きく変わります。
例えば、大手ではなく中小の監査法人や企業であれば、規模が小さいため平均年収よりも低いケースもあります。
また、公認会計士は年々増え続けており、採用する枠も限られている場合もあるため、税理士や行政書士として働く人もいるかもしれません。
その場合、公認会計士よりも年収が低くなる可能性も十分ありえます。状況をしっかりチェックしてどう働くのか計画しておく必要があるでしょう。
業務が大変な時期もある
公認会計士は時期によっては激務になり、長時間労働になります。
特に4月から6月、7月から8月中旬、10月から11月中旬、1月から2月中旬は決算のため多忙となります。
長期間激務というわけではありませんが、専門的な分野になるため、仕事量が多く、人によってはしんどく感じるケースもあるはずです。
その点も考慮して職場の給料設定をチェックするようにしましょう。
公認会計士は現実的に年収が高い
公認会計士の年収は一般的な職種よりも高く設定されているのが現実的です。
資格の難易度も高く専門性も必要になるため、収入においては心配はいりません。
もし高収入を目指すなら、転職や内部昇進、独立など、いろいろな方法もあるため、考慮してみましょう。
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