簿記3級を1週間で合格する方法|大学教員が教える直前スケジュール

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簿記3級

簿記3級の試験まであと一週間しかないけど、合格は狙えるの?

合格するための学習方法について知りたい!

試験まであと1週間。そう気づいたとき、焦りと不安が入り混じる感覚はよくわかります。

「今から間に合うのか」「何から手をつければいいのか」——大学で会計学を教えていると、毎年試験直前にこうした状況に陥る学生を多く見てきました。

結論から言うと、戦略を絞れば1週間でも合格は十分に狙えます

ただし、やみくもに全範囲を勉強するのは時間の無駄です。残り時間で最大の効果を出すには、「何をやるか」より「何をやらないか」の判断が重要です。

この記事では、これまでの教育経験で積み上げてきた知見をもとに、7日間の具体的な学習スケジュール直前期に失点しがちなポイントを解説します。

この記事でわかること

①直前期に多くの人が陥る失点パターンと対策

②1週間合格が現実的に可能かどうかの条件

③仕訳・決算に絞った「捨て選択」の根拠

④7日間の日別スケジュール(残り5日・3日の対応分岐あり)

記事の執筆者

会計ラボ
会計ラボ

・年間300人以上の大学生に簿記を教える大学教員。

・日本人の会計リテラシーを高めるを理念に、会計ラボを運営中。

1週間で合格を目指すためのポイントは以下の通りです。

  • 各論点の仕訳を確実にできるようにする。
  • 仕訳ができたら、決算問題に取り組む。
  • テキストではなく、問題集を中心に勉強する。

簿記3級の効果的な学習方法は以下の記事で詳しく解説しています。

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1週間合格は本当に可能か?現実的な条件を整理する

一般的に、簿記3級の合格には100時間程度の学習時間が必要とされています。1週間に換算すると、1日あたり約14時間という計算になります。

これをそのまま受け取ると「無理だ」と感じるかもしれません。しかし実際には、全範囲を100時間かけてゼロから学ぶ必要はありません。

以下の条件に当てはまる方なら、1週間での合格は現実的です。

1週間合格が狙える人の条件

  • 仕訳の基本(借方・貸方の概念)を理解している、または理解できる状態にある
  • 1日4〜7時間の勉強時間を確保できる
  • 「全問正解」ではなく「70点合格」を目標にできる
  • 問題演習を中心にした勉強スタイルに切り替えられる

注意:こんな状況なら2週間以上の確保を検討してください

  • 簿記の「借方・貸方」という言葉を初めて聞く完全初学者
  • 1日2時間以下しか勉強時間を取れない
  • 試験日程を変更できる(ネット試験CBT方式なら日程変更が容易)

なお、簿記3級の合格基準は100点満点中70点以上です。試験の詳細は日本商工会議所・日商簿記検定の公式ページで確認できます。

簿記3級の試験構成と1週間で合格するための戦略

1週間の短期合格を目指すなら、まず試験の構造を頭に入れることが先決です。

大問内容配点直前期の優先度
第1問仕訳問題(15問×3点)45点★★★ 最優先
第2問補助簿・勘定記入・伝票など20点★☆☆ 時間があれば
第3問決算問題(財務諸表または精算表)35点★★★ 最優先

合格点は70点。第1問(45点)と第3問(35点)の合計は80点です。

この2つで安定して得点できれば、第2問を捨てても合格が成立します。

📝 教育現場から
直前期の学生に「第2問は後回しにしていい」と伝えると、最初は驚く反応をよく見ます。しかし実際に配点を見ると納得してもらえます。問題の難易度も第2問が最も高く、得点効率が悪い。時間が限られているなら、第1問と第3問の完成度を上げることに集中するのが合理的です。

試験前の対策

  • 第1問 出やすい・間違えやすいポイントを徹底的に復習しておく
  • 第2問 試験前に伝票問題の問題演習をしておく
  • 第3問 決算整理仕訳を練習し、問題演習を徹底的に行う

第1問 仕訳問題の対策

仕訳問題は、簿記3級で45点と最も配点が高く、かつ最も練習で伸びやすい分野です。

1問あたり3点×15問という構成なので、ミスを2問以内に抑えれば39点を確保できます。合格ラインの70点に対して非常に大きな貢献です。

直前期に特に練習しておきたい単元は以下のとおりです。

簿記3級で出題されやすい・間違えやすい単元
  • 現金預金(現金過不足、小切手の振出・受取り)
  • その他の債券・債務(未収入金・未払金、立替金・預り金、仮払金・仮受金)
  • 有形固定資産(取得・減価償却)
  • 資本金
  • 税金(法人税等、消費税)

これらは出題頻度が高いにもかかわらず、勘定科目の混同でミスが生じやすい単元です。

問題演習を繰り返すことで、確実に得点できるレベルに持っていきましょう。

第2問 勘定記入・補助簿・伝票の対策

第2問の出題範囲はかなり広く、難問が出題されることがあります。

しっかりと対策をしておかないと、得点を取るのが難しい問題です。

簿記3級の中で最も点数が取りにくい問題です。

1週間という短い準備期間では、勘定記入問題伝票問題(仕訳日計表など)だけを一通り練習しておくのが最低限の対策です。

満点を狙わず、部分点を取ることを目標にしましょう。

第3問 決算問題の対策

決算問題は簿記3級で最も重要な単元です。

決算問題は財務諸表と精算表の2つの問題パターンがあります。

決算問題を解くための手順

①決算整理手続きの仕訳を行う

②決算整理後の残高試算表を作成する

③損益計算書と貸借対照表を作成する

決算問題は簿記3級の最後に学ぶ単元で、これまで学習した内容の全てが詰まった単元です。

最も重要なのは①の決算整理仕訳です。ここが正確にできれば、②③はミスなく数字を転記するだけです。

問題演習を繰り返すことで確実に得点できるようになります。

簿記3級に合格するためにはこの決算問題を解けるように問題演習を繰り返す必要があります。

簿記3級に1週間で合格するために必要なこと|仕訳と決算を徹底的に勉強

簿記3級を1週間で合格するには、集中して勉強することが必要です。

試験まで時間はないので、合格に必要な単元の学習に集中しましょう。

以下の2つの内容を学習しましょう。

  • 仕訳問題
  • 決算問題

第1問:仕訳問題(45点)と第3問:決算問題(35点)で、合計80点になります。

簿記3級に合格するには70点の得点が必要になります。

つまり、この2つに集中して勉強して満点近くの得点を取れれば、合格ができます。

簿記3級に1週間で合格するための学習方法

簿記3級に1週間で合格するためにどのように学習を進めれば良いでしょうか。

以下のポイントを意識して学習しましょう。

  • 各論点の仕訳を確実にできるようにする。
  • 仕訳ができたら、決算問題に取り組む。
  • テキストではなく、問題集を中心に勉強する。

仕訳をできるようにする

仕訳とは、簿記上の取引を借方と貸方に分類し、勘定科目と金額を仕訳帳に記入する作業です。

簿記を初めて知ったという人には何を言っているかわからないと思います(笑)。

しかし、簿記を勉強すれば自然にできるようになります。

この仕訳が簿記で最も重要で基礎的な作業になります。

簿記3級に1週間で合格をするにはこの仕訳をマスターすることが近道です。

簿記3級の試験では100点のうち45点が仕訳問題になっています。

仕訳ができたら決算問題

簿記3級の試験では決算問題が100点のうち35点分出題されます。

しかし、この決算問題で最も重要なのは仕訳です(正確には決算整理手続きの仕訳)。

仕訳の重要性がわかりますよね。

決算問題は次の手順で解いていきます。

  • 決算整理手続きの仕訳を行う。
  • 決戦整理後残高試算表を作成する。
  • 損益計算書と貸借対照表を作成する。

決算整理手続きの仕訳ができれば、後はミスなく正確に数字を計算して調整するだけです。

決算問題は演習を繰り返すことで、得点率が上がる問題です。

決算整理手続きの仕訳がわかったら、ひらすら問題演習を行いましょう。

テキストではなく問題演習を中心に勉強する

「習うより慣れろ」という、ことわざがありますが簿記学習にぴったりの言葉です。

簿記の上達には、問題演習が必須です。

テキストをみて勉強するのではなく、問題演習を中心に勉強しましょう。

そのため、問題集(ワークブック)は必須なので、準備しておきましょう。

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PDFになりますが、自宅で印刷してすぐに使うことができます。

問題量も多く、模擬試験問題も充実しています。

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簿記3級を1週間で合格するためのスケジュール

簿記3級に合格するには100時間ほどの学習時間が必要といわれます。

1日7時間の勉強時間が確保できれば、目安時間には届きませんが、1週間で十分に合格可能です。

しかし、1週間で合格するには短期集中して効率的に勉強することが大切になります。

効率的に勉強するには、

問題演習を中心に行う勉強

をすることが重要になります。

テキストの内容を理解したら、すぐに各論点の問題演習を行いましょう。

以下では、CPA会計学院の無料の簿記3級テキストを使った学習スケジュールの例をご紹介します。

以下は、CPA会計学院の無料テキスト・動画教材を使った場合の標準スケジュールです。1日あたり5〜7時間の学習時間を想定しています。

学習内容ポイント
1日目簿記の基礎・仕訳の仕組み・転記借方・貸方の概念を体に馴染ませる。理解に時間をかけすぎない
2日目①現金預金の学習&問題演習
②商品売買・売掛金・買掛金の学習&問題演習
最頻出単元。仕訳パターンを問題で確認しながら覚える
3日目③その他の債権・債務・受取手形の学習&問題演習
④有形固定資産・貸倒引当金の学習&問題演習
有形固定資産(減価償却)は難所。仕訳パターンの暗記を優先する
4日目⑤資本・収益・税金の学習&問題演習
⑥財務諸表の学習&問題演習
財務諸表の構造を理解する。第3問対策の準備段階
5日目模擬問題の第1問を徹底演習・復習
模擬問題の第3問を徹底演習・復習
本番形式で時間を計って解く。苦手単元を洗い出す
6日目⑦伝票の学習&問題演習(第2問対策)
模擬問題の第2問を演習・復習
第2問は部分点狙い。伝票(仕訳日計表)だけ押さえる
7日目本番と同じ60分で模擬問題を1〜2回通し演習
苦手単元の最終確認
新しい内容には手を出さない。解けるものを確実に解けるようにする

スケジュールに沿って、今日から始めましょう

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残り日数が5日・3日の場合はどうする?

7日間の余裕がない場合でも、優先順位を変えることで合格を狙えます。

残り5日の場合
1〜2日目の基礎学習を1日に圧縮し、3〜4日目で仕訳の主要単元を一気に押さえます。5日目に第1問・第3問の模擬演習と復習を行い、最終日に通し演習。第2問対策は後回しにするか、伝票問題1種類のみに絞ります。

残り3日の場合
仕訳の最頻出単元(現金預金・商品売買・有形固定資産)と決算整理仕訳に完全集中します。第2問は捨て、第1問と第3問で60点以上を確保する戦略に切り替えます。ただし合格確率は下がるため、ネット試験(CBT方式)なら試験日を1〜2週間延期する選択肢も合理的です。

直前期に失点する典型パターン【大学教員が見てきた3つのミス】

試験直前期の準備で最も大事なのは、「新しい知識を増やすこと」ではありません。すでに知っているはずのことをミスで落とさないことです。

📝 教育現場から見た「直前期の典型的な3つのミス」

①テキスト読みに逆戻りしてしまう
直前期になると「もう一度テキストを読み直してから問題を解こう」と考える学生がいます。しかし残り1週間でテキストを読み直す時間はほぼありません。テキストは辞書として使い、理解が曖昧な単元を確認する目的に限定しましょう。勉強の中心は問題演習です。

②仕訳は解けるが決算問題で時間切れになる
第1問の仕訳練習に多くの時間を割いた結果、第3問の決算問題の練習が不足するパターンです。決算問題は慣れないと時間がかかります。模擬試験は必ず60分という制限時間を守って解く練習をしてください。

③「見越し・繰延べ」と「三分法・減価償却」の理解が表面的なまま
これら3つの難所は、概念はわかったつもりでも本番の問題文で迷ってしまうことがあります。仕訳のパターンを問題演習で繰り返し確認しておくことが重要です。後述する各論点の解説も参考にしてください。

簿記3級を1週間で合格するときの注意ポイント|難しい論点

簿記3級にはいくつか難しいポイントがあります。

1週間の時間しかないため、事前に知っておくといざ勉強する時に安心ですよ。

簿記3級の難しい論点
  • 見越しと繰延べ
  • 三分法
  • 減価償却費

見越しと繰延べ

見越しとは、利用したのにお金の支払いが発生していない費用や、サービスを提供したのにお金をもらっていない収益を追加計上する処理です。

一方、繰延べとは、先払いしているがまだ利用してないサービスの費用や、前受けしているがまだサービスを提供していない収益を控除する処理をいいます。

初めて読んだ人は、上記の文章を理解するのは難しく感じるでしょう。

以下のように整理しておくと、簡単に覚えることができます。

  • 見越し・・・未払〇〇、未収〇〇 →すべて頭文字が「み」で始まる
  • 繰延べ・・・前払〇〇、前受〇〇

問題文で見越し処理をしたと出てきましたら「み」で始まる未払か未収だなと自動的にわかります。

見越しか繰延べしかないので見越しの方だけ覚えれば簡単ですね。

三分法

三分法とは、商品売買の取引を「仕入」、「売上」、「繰越商品」の3つの勘定科目に分けて仕訳する方法です。

三分法を使うと期中の仕訳が簡単になる代わりに、決算において売上原価を算定する必要が生じます。

この決算仕訳は簿記3級の第3問で必ず出題されます。

仕組みを理解すると複雑でわかりにくいので、1週間という短期間での合格を目指す上では、以下のように仕訳を暗記しておくとスムーズです。

仕入 ××× / 繰越商品(期首商品棚卸高)

繰越商品(期末商品棚卸高) ××× / 仕入 ×××

左上の仕訳から順に「しー・くり・くり・しー」と覚える。

減価償却費

簿記3級の検定試験で一番難しいのが減価償却費の計算です。

そして、減価償却費の計算は簿記3級で必ず出題されます

複雑な計算が出題されることもあるので、ここが大きな関門になります。

問題演習をしっかりやっておくのが大切。

なお、最新の簿記3級の試験範囲では、間接法&定額法しか出題されません。

そのため、最新の簿記テキスト&問題集を利用しないと無駄に他の計算方法を勉強することになるので気を付けておきましょう!

簿記3級に1週間で合格する方法|まとめ

残り1週間で合格を目指す場合、以下の3点を軸に学習を組み立ててください。

1週間合格の3原則

  1. テキストより問題演習:理解した単元はすぐに問題で確認。「読んでわかった」と「解けた」は別物
  2. 仕訳を固めてから決算へ:第1問の仕訳が安定すれば第3問の決算問題にも直結する
  3. 第2問は後回し:配点20点で難易度が高い。第1問・第3問の完成度を先に上げる

直前期の1週間は不安になりやすいですが、集中する範囲を絞ることが合格への近道です。全部をやろうとせず、確実に得点できる単元を増やしていきましょう。

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