公認会計士と税理士はどっちが良いの?
将来どっちを目指した方が得?
公認会計士と税理士はそれぞれ会計と税務のプロフェッショナルで社会的地位も高い職業です。
公認会計士と税理士は国家資格であり、試験の合格難易度は非常に高いです。
そのため、合格者数も少ないですが、その分仕事の需要と価値が高く、年収は高いです。
また、公認会計士の資格を取得できれば、税理士もできるようになるため、仕事としての選択肢も広がります。
ただ「公認会計士と税理士どちらも選べるなら、どっちが上なの?」と疑問を感じる人もいるでしょう。
どちらも素晴らしい職業ですが、それぞれのどのような特徴があるのでしょうか。
私は年間300人以上の学生に簿記を教えている大学教員です。
この記事では公認会計士と税理士はどっちがおすすめなのかについて紹介します!
記事の執筆者
・年間300人以上の大学生に簿記を教える大学教員。
・日本人の会計リテラシーを高めるを理念に、会計ラボを運営中。
公認会計士合格者の2人に1人がCPA会計学院出身です。
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また、CPA会計学院を含むおすすめの公認会計士資格スクールは以下の記事で紹介していますので、併せてご覧下さい。
公認会計士と税理士の内容をそれぞれを比較
公認会計士と税理士はどちらも試験の難易度が高く、簡単に就ける職業ではありません。
ただ、年収や仕事への取り組みなど、様々な観点から考えると自分にとってどちらが良いのか選択しやすくなるでしょう。
公認会計士と税理士の内容について紹介しましょう。
公認会計士と税理士の年収とは?
それぞれの仕事を比較する点で、まず確認しておきたいのは年収のはずです。
税理士と公認会計士では 年収に差があるため、それぞれチェックしておくと選びやすくなります。
税理士と公認会計士それぞれの年収は年代別によって異なります。以下をご覧ください。
税理士 | 公認会計士 | |
20代 | 約470万円 | 約685万 |
30代 | 約630万円 | 約684万円 |
40代 | 約550万円ほど | 約759万円 |
税理士は20代だと平均年収が400万円台になっており、30、40代になると500〜600万円以上になります。
公認会計士だと20、30代は平均600万円後半の年収、40代だと750万円代です。
税理士の全体の平均年収としては500万円程度であり、公認会計士の場合は746万円程度と200万円以上も違います。
また、公認会計士は監査法人の規模によって年収も異なってきます。
大手監査法人だと高年収が期待できるでしょう。
監査法人名 | 年収 | 平均年齢 |
PwC Japan有限責任監査法人(旧 PwCあらた有限責任監査法人) | 804万円 | 30.6歳 |
有限責任あずさ監査法人 | 834万円 | 30.7歳 |
有限責任監査法人トーマツ | 798万円 | 30.4歳 |
EY新日本有限責任監査法人 | 781万円 | 30.5歳 |
太陽有限責任監査法人 | 887万円 | 36.1歳 |
平均 | 821万円 | 31.7歳 |
そのため、高年収を目指す人にとっては税理士よりも公認会計士の方が上と判断しやすいでしょう。
公認会計士と税理士の難易度
公認会計士と税理士では難易度も異なります。
まず、公認会計士の合格率は約10%前後と非常に低く他の資格試験と比較しても難関と言われています。
さらに、公認会計士は試験範囲も広くて、専門性が高く、短答式と論文式に分かれていて科目も多いです。
1年の勉強で合格するのは非常に難しいと言われており、2〜3年かけて合格を目指す人が多い実情です。
そして、税理士試験も合格率は低く18%前後になっています。
公認会計士と比較すると合格率は高いですが約5人に1人しか合格できない数字であり、試験内容も科目合格制度になっているので、学習範囲は広く決して簡単ではありません。
合格するまでの年数は2〜3年必要と言われているため、税理士も公認会計士も難関と言えます。
ただ、あえて優劣を付けるなら公認会計士の場合は試験を突破すると税理士になれます。
合格率も低いので、公認会計士の方が難しいと言えるでしょう。
キャリアパスの選択肢
公認会計士と税理士ではキャリアパスの点でも違いがあります。まず公認会計士の場合は以下のような選択肢があります。
- 監査法人
- 組織内会計士
- 会計事務所・税理士法人
- コンサルティングファーム
- ベンチャー企業のCFO
- 金融関係
- 独立
そして、税理士の場合は以下のようなキャリアパスになっています。
- 事務所への勤務
- 一般事業会社
- 独立開業
キャリアパスからの視点で考えると、公認会計士の方が選択肢が広いと言えます。
監査法人は大手から中小まで幅広く、企業の会計監査業務を担当します。
始めはスタッフからスタートしますが、その後の勤続年数などにより、シニアマネージャーなどに昇格して、さらに収入を増やすことが可能です。
また、組織内会計士であれば、企業内で組織の財務担当を行うキャリアパスであり、経験や実績を積めばファイナンシャル・アドバイザリーとして、自分で独立して稼ぐことも可能です。
一方、税理士の場合は事務所や企業の経理担当などで働くことができますが、選択肢は多くありません。
もし、将来的に独立するにしても公認会計士はコンサルティングなども視野に入れられますが、税理士は個人事務所として経営するのみです。
そのため、選択肢を増やしたいなら公認会計士の方が上と言えるでしょう。
公認会計士か税理士迷ったときのポイントとは?
公認会計士と税理士では、それぞれポイントが違います。
比較するなら公認会計士の方が上と言えますが、大事なのは自分でどちらが合っているのかです。
どちらの試験を受験すべきか迷った場合、以下のポイントを押さえておくのがいいでしょう。
高収入を狙いたい方は公認会計士がおすすめ
高収入を目指したい方は、公認会計士を目指すのがおすすめです。
公認会計士は上記でも紹介しましたが年収が高く、700万円以上を得られるチャンスがあります。
そしてキャリアパスの選択肢も幅広く、実績や経験年数を積み重ねればコンサルティングやCEOとして活躍することも可能です。
ある程度、実績を積めば勤続年数と共に年収も上がっていき、高収入になることも見込めます。
さらに、公認会計士として独立すれば、年収1,000万円以上になる人もおり、さらに収入を望めます。
ただ、公認会計士は資格試験に合格する必要があり、難易度が高いので目標として努力し続ける必要もあります。
将来的に公認会計士を目指す決意が強い方であれば、前向きに検討してみましょう。
企業に寄り添いたい方は税理士がおすすめ
税理士の主なクライアントは、中小企業や個人事業主になります。
確定申告の書類や会計についてサポートする立場になるため「企業や事業主の成長に貢献したい」という方は税理士がおすすめです。
会計に関しては各企業や事業主と連絡して作業を進めていくことも多いので、コミュニケーション能力も求められます。
そのため、綿密に会話して企業の思いを汲み取ること、また財務会計に関して、節税や経費削減のためのアドバイスを行うことも可能です。
実績や経験を積んでいけば、個人の税理士事務所として経営もでき、収入を増やすことも計画できます。
税理士もやりがいはあるため、自分の性格や仕事を考慮して前向きに検討してみましょう。
どちらも共通して把握しておくこと
公認会計士と税理士どちらも専門的分野の仕事になり、個々によってどちらが合うのかチェックして選択すべきです。
ただ、どちらも共通しているのは、簡単に取得できる資格ではないと言う点です。
上記でも紹介したように公認会計士の合格率は10%ほど、税理士も18%ほどと低い数値になっています。
どちらも試験に合格するためには、学習時間を確保する必要があり、広い専門科目の暗記や応用をする必要があります。
税理士も公認会計士も専門分野の仕事になり、キャリアを積めば将来的にやりがいや収入を求められます。
合格するために独学もできますが、おすすめは専門スクールに通うことです。
スクールだと専門の講師が指導してくれるので、分からない点があっても適切な教え方により効率的に学習できます。
さらに、カリキュラムなどで順序よく勉強もでき、オンラインであれば自宅で好きな時間帯に学習可能です。
スクールに通うなら費用もかかるため、その点を考慮して計画しましょう。
公認会計士と税理士を選ぶのは自分次第
公認会計士と税理士について内容を紹介してきました。
両方を比較するなら、公認会計士の方が収入やキャリアパスの選択肢の点で、税理士よりも有利な点が多いです。
ただ、どちらも専門性が高く、やりがいのある仕事ではあります。自分の今後の将来を考慮して、どちらが良いのか考慮して選択してください。
公認会計士合格者の2人に1人がCPA会計学院出身です。
2023年の合格者数786人、合格者占有率は50.9%と脅威の合格実績を誇るCPA会計学院。
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