キャリアアップのために簿記資格の取得を考えているんだけど。
簿記資格が活かせる仕事って何?
キャリアアップのために簿記資格の取得を目指している人多いと思います。
実際に簿記資格はキャリアアップに役立ちます。
でも簿記資格が活かせる仕事について意外に知らない人多いのではないでしょうか。
多くの方がイメージするのは経理部、会計専門家、銀行ではないでしょうか。
実際にはこれ以外にも簿記を活かせる仕事はたくさんあります。
この記事では簿記資格が活かせる仕事を徹底解説します。
記事の執筆者
・年間300人以上の大学生に簿記を教える大学教員。
・日本人の会計リテラシーを高めるを理念に、会計ラボを運営中。
簿記初学者の人は簿記3級の資格取得を目指しましょう。
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簿記資格とは
簿記資格には3種類があります。
この中でもいわゆる簿記資格と言われるものは「日商簿記」になります。
日商簿記検定は商工会議所が主催している簿記検定です。
日商簿記検定は3級、2級、1級と3つの級に分かれています。
簿記3級の合格率は40~50%、簿記2級は15~30%となっています。
簿記1級は非常に難関な試験で、合格率は10%となっています。
簿記3級は毎回10万人ほどの受験生が受けており、簿記資格の中で最も人気な資格試験です。
簿記資格が活かせる仕事
では簿記資格が活かせる仕事はどのようなものがあるのでしょうか?
以下では具体的に簿記資格が役立つ仕事を一挙ご紹介します!
企業の経理業務・会計業務
簿記資格といえば経理業務。
直接的に資格が役立ちます。
簿記学習で学んだことを仕事でもアウトプットで、学びを深められる仕事です。
ある程度規模のある企業であれば経理業務があるので、求人も多いです。
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会計・税理士事務所
続いて簿記資格が活かせる職業は会計事務所や税理士事務所です。
公認会計士や税理士といった国家資格が必要な職業じゃないの?と思われがちですが、そんなことはありません。
会計事務所や税理士事務所ではたくさんの事務員が所属し、業務をサポートしています。
将来、上級資格をとって公認会計士や税理士になることを検討している人におすすめの職種です。
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監査法人
監査法人は監査業務を行う会社です。
監査とは、企業が作成した財務諸表に誤りがないか、嘘がないかをチェックする業務をいいます。
監査業務は公認会計士が行います。
しかし、公認会計士だけでは人手が足りず監査業務を全て行うことはできません。
そのため監査法人では補助業務を行うスタッフがいます。
簿記資格を持っていると監査法人への就職に有利に働きます。
コンサルタント
コンサルタントは顧客に対して助言を行って報酬をもらう仕事です。
会計事務所や監査法人は会計プロフェッションで、専門家として企業に様々なアドバイスを行っています。
例えば、業績の改善や業務効率化の提言を行っています。
こうした提案は、当然会計の専門知識が必要になってきます。
簿記学習で財務諸表分析に関連する知識も身につくため、コンサルタントとして活躍するのに必須のスキルになります。
その他|金融業など
その他にも簿記資格が役立つ職種として金融業があります。
銀行などの金融機関では融資を行う際に、貸付先の財務分析が必須になります。
財務分析を行うための基礎知識となる簿記資格は銀行家にとって必須です。
そのため多くの銀行では入社後に簿記資格の取得が要求されることも多いです。
また、顧客に投資の営業を行う証券会社や保険会社でも簿記知識があることで有利に働きます。
専業主婦におすすめ|簿記が活かせるパート
簿記資格は結婚や出産を機に仕事を辞めた専業主婦にもオススメです。
簿記3級は、育児をしながらの独学で十分に取得可能です。
育児に手が掛かるうちに資格を取っておけば、いざパートを探すときに休日出勤のない事務員などへの就職がしやすくなります。
企業の事務員の他にも探すとパートが見つかります。
大学などもパートを募集しており、簿記資格があると有利に働きます。
私が勤務している大学でも大学生の簿記資格取得をサポートするパート事務員がいますが、簿記3級取得者が多いです。
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簿記は何級から仕事に活かせる?就職に有利なのは2級
簿記は何級から仕事や就職に役立つのでしょうか?
大学生の就職活動では簿記2級以上で有利に働くことが多いです。
また、転職活動でも簿記2級以上が望ましいです。
その理由は簿記2級の合格率と試験範囲にあります。
簿記2級の合格率は15%~30%と難易度が高いです。
また、大規模企業を想定した商業簿記と工業簿記(原価計算)のスキルを簿記2級で習得します。
そのため、簿記2級を持っておけば会計知識が十分にあるとみなされます。
簿記2級以上が望ましいですが、事務のパートなどでは簿記3級からでも十分に活かせることもあります。
少なくとも簿記資格を持つことで仕事や就職で役立つことが多いにあります。
簿記に関心を持った人は上級資格もあり
簿記を勉強していて勉強が向いていると感じた人は上級資格を目指すのも1つです。
特に国家資格である公認会計士と税理士は会計・税務のスペシャリストとして社会的信頼性も高く、給料も高いです。
どちらも難関資格になりますが、取得後はキャリアの幅が大きく広がります。
公認会計士の平均年収は992万円で、税理士は958万円となっています。
給与所得者の平均年収503万円なので約2倍ほど高い、高給な職業です。
勉強時間を取れる学生や休職中の人は公認会計士
公認会計士は短答式試験(12月と5月)と論文式試験(8月)の2つに合格する必要があります。
短答式試験の試験範囲は財務会計論、管理会計論、監査論、企業法の4科目です。
論文式試験は会計学(財務会計・管理会計)、監査論、租税法、企業法、選択科目(経営学、経済学、民法、統計学のうち、受験者があらかじめ選択する1科目)の5科目です。
試験範囲はかなり膨大で、学習時間も多いです。
短答式試験は一度合格するとそれ以降免除され、論文式試験は科目合格(2年有効)があります。
合格率は短答式試験で約20%、論文式試験で約40%です。
全体で約10%の合格率となっています。
試験範囲が非常に広く、短期決戦での合格が求められるので勉強時間の取れる大学生の合格者が多いです。
仕事をしながら勉強したい人は税理士がおすすめ
税理士試験は会計学の2科目(簿記論と財務諸表論)、税法3科目の合格が必要になります。
税法は選択必須科目1つ(法人税と所得税のどちらか1つ)と選択科目2つ(相続税法、消費税法または酒税法、国税徴収法、住民税または事業税、固定資産税のいずれか2つ)の合格が必要です。
税理士試験は8月にあります。
税理士試験は科目合格制度があり、一度合格した科目は免除されます。
そのため長期的な試験合格を目指すことができるため、社会人におすすめの試験となっています。
また、大学院進学による科目免除も用意されています。
大学院進学で免除される税理士試験科目
免除される科目 | |
会計系の修士論文を執筆し学位を得た人 | 簿記論と財務諸表論のどちらかに合格すれば、もう一方は免除 |
税法系の修士論文を執筆し学位を得た人 | 税法科目のいずれかに合格すれば、それ以外は免除 |
会計系の博士論文を執筆し学位を得た人 | 会計学は全て免除 |
税法系の博士論文を執筆し学位を得た人 | 税法科目は全て免除 |
例えば、大学院修士課程(2年)に進学し、税法系の修士論文を執筆している場合、法人税の科目合格があれば残りは全て免除されます。
社会人でも進学できる大学院は多くあるので、科目免除のある税理士試験は魅力的な上位資格の1つです。
簿記が活かせる仕事まとめ
簿記が活かせる仕事は以下の通りです。
- 会計・経理業務
- 会計事務所・税理士事務所
- 監査法人
- コンサルタント
- 金融
簿記資格があれば、パートの事務職にも応募しやすいため専業主婦にもおすすめの資格です。
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簿記の上位資格である公認会計士や税理士もあるため、更なるキャリアアップも目指せます。
まずは、簿記の基礎である簿記3級の取得を目指しましょう!
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