【大学教員が解説】公認会計士は食えない資格か?理由3選を徹底解説

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公認会計士試験

公認会計士って食えない資格だって聞いたんだけど、本当なの?

公認会計士は難易度が高いため、取得するまでに時間がかかる場合もあります。

しかし、合格できれば公認会計士や監査法人として活動できるため、魅力のある資格です。

ただ「公認会計士になっても仕事が必ずできるわけではない」と考える人もおり、現に「食えない」という評価もあるようです。

難易度の高い資格に合格しても就職できなければ意味がないため、しっかり把握しておく必要があります。

公認会計士が食えない資格と言われる理由について紹介します。

記事の執筆者

会計ラボ
会計ラボ

・年間300人以上の大学生に簿記を教える大学教員。

・日本人の会計リテラシーを高めるを理念に、会計ラボを運営中。

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CPA会計学院について詳しく知りたい人は以下の記事を参照にして下さい。

また、CPA会計学院を含むおすすめの公認会計士資格スクールは以下の記事で紹介していますので、併せてご覧下さい。

公認会計士が食えないと言われている理由

公認会計士は合格率が10%を切るほど難易度が高い試験です。

そのため、合格できれば公認会計士として就職して高収入を見込めますが「食えない」という噂もあります。

どのような理由で「食えない」と言われているのか、内容を紹介しましょう。

公認会計士が食えないと言われる理由
  • 就職率が低下した
  • 将来的にAIによって仕事が無くなる
  • リーマンショックによるリストラ

公認会計士になって後悔した!というエピソードも紹介していますので、併せてご覧下さい。

就職率が低下した

公認会計士はここ近年で就職率が低下しています

公認会計士は元々一次と二次、三次の試験を受け、二次試験を合格すると資格が与えられました。

その後、3年間の実習を経て三次試験を受け、合格すると公認会計士の資格が与えられていました。

しかし、この制度は過程が長いことから、実際に公認会計士となって働くまでに時間がかかり、人材が少ないという問題点もあったようです。

そのため、平成14年度に試験が見直され短答式試験論文式試験に合格して、業務補助、実務と修了考査の3要件を満たすことで公認会計士になれるようになりました。

三次試験が無くなったことで、2007年と2008年には大量の合格者を出すことができましたが、その際に採用の窓口が整備されていなかったこともあり、就職率が低下することになりました。

合格者にとっては公認会計士になれない人が増えたため「食えない」という噂が広がりました。

将来的にAIによって仕事が無くなる

公認会計士の業務は将来的に、AIによって無くなるという噂もあります。

オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授たちは論文の中で「10〜20年以内に労働人口の47%が機械に代替されるリスクがある」と記載されているようです。

その中の仕事の1つで公認会計士も記載されており、94%という高確率でAIに仕事を奪われるリスクについて示唆しています

公認会計士になっても将来的にはAIによって仕事が奪われるようであれば、安定した仕事とは言えなくなるでしょう。

そのため「公認会計士になっても将来的に食えなくなるのでは?」という噂が発生しています。

同様に、簿記資格も将来的に必要ないのではと言われています。詳細は以下の記事で詳しく解説しています。

リーマンショックによるリストラ

公認会計士が食えない理由として、過去に起きたリーマンショックも関係しています。

2008年にアメリカで起きたリーマンショックによって職業難となり、日本でも不景気による報酬の値下げや公認会計士のクライアントが激減するという事態が発生しました。

上記でも紹介しましたが、公認会計士の試験合格者がたくさん出始めた時期は2007年、2008年でした。

しかし、就職の制度も整備されておらず、リーマンショックによる不景気が重なったことで、公認会計士の就職率は大きく低下し、安定という認識が強かった監査法人でもリストラがたくさん生じました

リストラと就職難は2011年ごろまで続き、その間の合格者は公認会計士になれなかった人も多いです。

そのため「公認会計士の業界も悪くなり、今後も不安」という認識が根付くことになったと思われます。

公認会計士は本当に食えない資格なのか?

公認会計士は食えない資格という噂もありますが「本当に食えないのか?」と疑問を感じる人もいるでしょう。

結論から言うと、公認会計士は食えない資格ではなく、所有しておくと就職に有利です。

食えない資格ではない理由もあるため紹介しましょう。

  • 需要が高く業務の幅も広い
  • 年収が高い
  • 公認会計士の資格は重要視されている

公認会計士になって良かったというエピソードは以下の記事で紹介しています。

需要が高く業務の幅も広い

公認会計士は業務の幅が広いことから、いろいろな仕事に就くことができます。

公認会計士は事務所を設立して会計業務を行うというイメージが強い方もいると思いますが、監査法人への就職が一般的です。

また知識やスキルを活かして税理士コンサルティング上場企業の経理内部監査なども選択できます。

将来的にAIが進歩してくるとデータ収集や分析、入力などの単純作業はAIによる自動化によって無くなる可能性もあるでしょう。

しかし、公認会計士の監査業務やコンサルティングは人の手が必要なため、AIに仕事を取られる可能性は無いでしょう。

会計監査は独占業務であることから、他の職種に仕事を奪われることもありません。

これらの理由から、将来的に仕事が無くなる可能性は無いので安心できるでしょう。

年収が高い

公認会計士は年収も高く平均水準以上です

給与所得者の平均年収は443万円ほどですが、公認会計士は平均的に500〜600万円ほどであり、経験や実績を積めば1,000万円以上になるケースもあります。

年収は年齢やスキルによってばらつきがありますが、年収が高い傾向です。

また、公認会計士として実績を積み、事務所の設立を行えば、収入が1,000万円以上になり2,000〜3,000万円を稼ぐ人もいます

実力に左右されますが、公認会計士の年収は平均以上であり高収入を見込めるチャンスもあるため、食えない理由にはならないでしょう。

公認会計士の資格は重要視されている

公認会計士は一時期、大量の合格者やリーマンショックなどの影響によって就職難になっていた時もありました。

しかし、今では公認会計士の就職率は100%に近いと言われており、以前のように就職に困ることはありません。

まず、上記でも紹介しましたが、公認会計士は監査法人やコンサルティング、税理士など、いろいろな就職への選択肢があります。

そして、どれも専門知識やスキルを必要とするため、人材は限定されているため、公認会計士に合格しているなら採用面で有利になるでしょう。

また、企業側も財務戦略を重要視する傾向になっているため、公認会計士の需要は向上しています。

試験に合格したという実績だけでも、企業からは特別に見られて評価されるため、就勝の際に有利にすることができるでしょう。

公認会計士として収入を上げるためには!

公認会計士は食えない資格ではなく、高収入であり選択肢も多いです。

収入をさらに増やすこともできますが、その際にどのようなポイントを押さえておくべきか考慮しておくのは重要です。

収入を上げるポイントについて紹介します。

転職を行う

公認会計士として、ある程度実績や経験を積んだのであれば、高収入が期待できる職場に転職することも考慮できます。

公認会計士は年収が高めですが、職場によって異なります。

例えば中小の監査法人よりも大手の方が年収は数百万円も開く場合もあるようです。

高年収は内部での昇進よりも転職の方が早い場合もあるため、考慮してみましょう。

独立する

公認会計士は独立開業することで年収を上げることもできます。

上記でも紹介しましたが、独立して成果を得ていけば年収が1,000万円以上となり、2,000万円〜3,000万円稼げる可能性もあります。

独立開業の方が収入を増やせる見込みはありますが、成果によって報酬が左右され、収入が減少するリスクもあることも念頭に置いて計画してください。

公認会計士は食えない資格ではない

公認会計士は食えない資格という噂もありますが、現状は異なります。

高収入で就職の幅も広いため、魅力のある職種と言えるでしょう。

もし、公認会計士を目指しているのなら、合格できるよう試験対策を行ってください。

記事の執筆者

会計ラボ
会計ラボ

・年間300人以上の大学生に簿記を教える大学教員。

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