
法学部でも公認会計士試験は受験できるの?
法学部は公認会計士試験は有利に働く?
公認会計士の資格は難易度が高いと言われており、合格率は10%に満たない年もあります。
合格を勝ち取るのは難しい資格と言えますが、合格者の多くは大学生です。
特に、公認会計士は暗記する問題も多くあり、法学分野の科目もあるため「法学部の学生は有利なのでは?」と疑問を感じる人もいるでしょう。
私は年間300人以上の学生に簿記を教える大学教員です。
法学部は公認会計士の資格を取得する点で有利になるのか解説します!
記事の執筆者

・年間300人以上の大学生に簿記を教える大学教員。
・日本人の会計リテラシーを高めるを理念に、会計ラボを運営中。
公認会計士合格者の60%以上がCPA会計学院出身です。
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法学部でも公認会計士試験は受験できる?受験資格を確認
まず大前提を押さえておきましょう。公認会計士試験に受験資格の制限はありません。年齢・性別・学歴・国籍を問わず、誰でも受験できます。
司法試験は法科大学院の修了や予備試験の合格が必要ですが、公認会計士試験はそのような制限がないため、法学部の学生でもすぐに挑戦できます。
ポイント:公認会計士試験は法学部・経済学部・理系学部など、どの学部からでも受験可能。実際に文学部や理工学部出身の合格者も存在します。(参照:日本公認会計士協会 よくある質問Q&A)
法学部は公認会計士の資格取得に有利なのか?

公認会計士の資格は年齢や性別、国籍などは関係なく、誰でも受験が可能です。
大学生でなくても受験できるため、司法試験と異なり、法科大学院を修了する、法学部の卒業が絶対条件などはありません。
では「法学部は公認会計士の資格取得の際に有利なの?」と疑問を感じる人もいるでしょう。その点を紹介します。
法学部が公認会計士試験で有利・不利な科目
「学部によって有利・不利はあるの?」という疑問は当然です。正直に言うと、得意分野が異なるだけで、法学部が圧倒的に不利というわけではありません。
| 試験区分 | 科目 | 法学部との関連 |
|---|---|---|
| 短答式試験 | 財務会計論 | ❌ ほぼ関連なし |
| 管理会計論 | ❌ ほぼ関連なし | |
| 企業法 | ✅ 有利(会社法・商法と重複) | |
| 監査論 | △ やや関連あり | |
| 論文式試験(必須) | 会計学(財務・管理) | ❌ ほぼ関連なし |
| 監査論 | △ やや関連あり | |
| 企業法 | ✅ 有利 | |
| 租税法 | ✅ 理論部分は有利 | |
| 論文式試験(選択) | 民法 | ✅ 最も有利(専攻と直結) |
| 経営学・経済学・統計学 | △〜❌ |
法学部が有利になる科目:企業法・租税法・民法
法学部の強みが最も発揮されるのは企業法と租税法(理論部分)、そして選択科目の民法です。
企業法は会社法・商法・金融商品取引法が中心で、法学部ではゼミや講義でこれらを深く学びます。試験では条文の解釈や論述が求められるため、法的思考に慣れた法学部生にとっては取り組みやすい科目です。
租税法は計算問題も多いですが、理論部分では税法の解釈・条文知識が必要で、法学部での学習が活きます。
また、論文式試験の選択科目で民法を選ぶと大きなアドバンテージがあります。法学部では民法を1年次から体系的に学ぶため、他学部の受験生より圧倒的に有利です。実際、多くの法学部出身の会計士受験生が民法を選択しています。
法学部が有利な科目まとめ
- 企業法(会社法・商法・金商法):大学授業と直接リンクしやすい
- 租税法(理論):税法解釈の素養が活きる
- 選択科目・民法:最大の強み。専攻と完全に重複する
法学部が注意すべき科目:財務会計論・管理会計論
一方、財務会計論・管理会計論は法学部での授業とほぼ重複しないため、ゼロから学ぶ必要があります。ここが法学部生にとっての最大の壁です。
ただし、公認会計士受験生の多くはTACや大原などの予備校(ダブルスクール)で学ぶため、どの学部でも予備校でゼロから学ぶのが前提です。商学部や経済学部の学生も、大学の授業レベルと試験レベルには大きなギャップがあるため、予備校なしで合格するのは難しい。その意味では、スタート地点の差はそこまで大きくないのが実情です。
注意点:短答式試験は財務会計論・管理会計論・企業法・監査論の4科目すべてで40%以上の点数が必要(総合点70%以上)。企業法で高得点を取っても、財務会計論が40%未満だと不合格になります。会計科目への対策を最優先に考えましょう。
法学部が選ぶべき選択科目は「民法」一択?
論文式試験の選択科目(経営学・経済学・民法・統計学から1つ)では、法学部生には民法を強くおすすめします。
民法は法学部で1〜2年かけて体系的に学ぶ科目です。他学部の受験生が予備校教材で一から学ぶのに対し、法学部生は基礎知識がすでに身についているため、学習時間を大幅に短縮できます。
経営学を選ぶ受験生も多いですが、法学部の場合は民法を選ぶことで学習効率が大きく上がります。
自分の強みを最大限に活かす戦略として、民法選択は合理的な判断です。
学部で有利なのは商学部・経営学部・経済学部
公認会計士の資格試験を合格するのに、学部で有利と言えるのは商学部、経営学部、経済学部です。
短答式試験の4つの科目の内、会計学にある財務会計論や管理会計論、監査論などは経営学部や商学部だと勉強する機会があります。
選択科目でも経営学なども学ぶ機会があるため、受験を考慮すると他の学部よりも内容を吸収しやすいです。
また、経済学部でも会計学を学ぶ機会があり、また選択科目の経済学を大学では中心に勉強します。
もちろん、大学で学習する内容は公認会計士の試験について詳しく学ぶわけではないので、自分で学習する必要もあります。
経済学部や商学部以外でも公認会計士の試験に合格している方はたくさんいるため、学習が重要だと言えます。
法学部出身の合格者が多い大学
公認会計士の試験に学歴は関係ないと言っても、どの大学が1番合格者が多いのか気になる方もいるはずです。
大学によっては毎年公認会計士の合格者を掲載していますが、学部まで詳細に書かれているケースは少ないです。
そして、公認会計士の合格者が多い大学は慶應義塾大学や中央大学、日本大学であり、法学部の方もいます。
2025年度だと中央大学は学部全体42名で法学部8名が合格しています。
大学で合格のしやすさが決まるわけではありませんが、公認会計士の資格取得のために、様々なサポートも備わっているようなので、将来的な面も合わせて検討できるでしょう。
法学部から公認会計士を目指す最大のメリット:卒業後のキャリア
実は、法学部出身の公認会計士には合格後のキャリアで大きな強みがあることを見落としがちです。
M&Aデューデリジェンスでの高い需要
企業買収(M&A)では、財務調査(財務DD)と法務調査(法務DD)の両方が必要です。通常は会計士が財務DDを、弁護士が法務DDを別々に担当しますが、両者の資料は実際には混在しています。
法律と会計の両方を深く理解している人材は非常に希少で、M&A分野では特に重宝されます。法学部で培った法的思考力に公認会計士の資格が加わることで、競争力の高い専門家になれます。
コンサルティング・コーポレート部門での強み
コンサルタントとして活躍する場合も、法律にも強い会計士という希少ポジションが生きます。また、ベンチャー企業のコーポレート部門(経理・人事・法務を管掌する役職)でも会社法の知識は非常に重要です。
弁護士資格との親和性
公認会計士と弁護士のダブルライセンスを目指す道も法学部なら現実的です。会計士取得後に司法試験を目指すルートで、法務・財務の両方に精通した専門家として独立開業するケースもあります。
法学部出身の公認会計士が活躍しやすいフィールド
- M&A・企業再編のデューデリジェンス(財務+法務の横断的対応)
- FAS(ファイナンシャルアドバイザリーサービス)
- コンサルティングファーム(法律×会計の専門家として)
- ベンチャー企業のCFO・コーポレート部門責任者
- 弁護士事務所との協業・ダブルライセンス
法学部生が公認会計士試験に合格するための戦略

①ダブルスクールで会計の基礎から固める
法学部では財務会計論・管理会計論を体系的に学ぶ機会がありません。
そのため、1〜2年次のうちにTAC・大原・CPA会計学院などの予備校に入学し、簿記3級→2級→1級・会計士講座という流れで学習を進めるのが王道です。
まずは簿記3級・2級を取得して会計の基礎を固めること。ここで「会計が自分に向いているかどうか」を確かめてから本格的に会計士を目指すのも賢い判断です。
②学習スケジュールは2〜3年計画で立てる
合格に必要な総勉強時間は3,000〜5,000時間が目安です。1日3〜5時間を2〜3年継続する計算になります。法学部の授業やゼミ、アルバイトとの兼ね合いを考えながら、無理のないスケジュールを組みましょう。
特に法学部は期末試験が論述形式で重く、試験期間に会計士の学習が停滞しやすい点に注意が必要です。学部の試験スケジュールを把握した上で、年間の学習計画を立てておくことをおすすめします。
③民法を選択科目にする
前述の通り、論文式の選択科目は民法一択と考えて問題ありません。法学部での学習が直接活きるため、他学部受験生に対して最も差をつけやすい科目です。経営学との比較で迷う場合も、法学部生であれば民法を選ぶ合理的な理由があります。
④企業法・租税法は大学の授業を活用する
企業法や租税法は、法学部の授業と内容が重なる部分が多くあります。会社法・商法・税法の授業はしっかり出席し、予備校の教材と並行して理解を深めると学習効率が上がります。大学とダブルスクールを有機的につなぐことが法学部生の強みです。
法学部生が公認会計士を目指す際に注意すること

大学の単位取得を疎かにしない
公認会計士試験の勉強に集中するあまり、大学の単位が不足して留年するケースがあります。
法学部は試験の難易度が高い科目も多く、単位取得に想定以上の時間がかかることがあります。
まずは卒業に必要な単位の確保を優先し、その余力で会計士の学習を進めるバランス感覚が大切です。
将来の方向性を早めに確認する
法学部に進んだ理由が「司法試験を目指したいから」なのであれば、公認会計士との両立は相当な負担になります。
弁護士と公認会計士のダブルライセンスを目指す場合は、どちらを先に取得するかを明確にしておきましょう。
予備校の費用は事前に試算する
公認会計士の予備校費用は50万〜80万円程度が相場です。
分割払いやオンライン講座など費用を抑える選択肢もあるため、事前にしっかり試算しておきましょう。
アルバイトの時間が増えると学習時間が減るというトレードオフも考慮してください。
よくある質問(FAQ)

Q. 法学部から公認会計士に合格した人はいますか?
A. はい、多くいます。日本大学法学部から2018年度に10名が合格するなど、法学部からの合格実績は各大学で確認されています。慶應・中央・明治などの法学部からも毎年合格者が出ています。
Q. 法学部は公認会計士試験で不利ですか?
A. 財務会計論・管理会計論はゼロから学ぶ必要がありますが、企業法・租税法・民法(選択)は有利です。また、予備校をフル活用すれば学部の差は十分に埋められます。日本公認会計士協会も「学部による有利・不利はあまりない」としています。
Q. 法学部生はどの選択科目を選ぶべきですか?
A. 民法を強くおすすめします。法学部での学習が直接活きるため、最も効率よく得点できる可能性が高い科目です。
Q. 公認会計士試験の勉強はいつから始めるべきですか?
A. 大学1〜2年次のうちに始めるのが理想です。在学中の合格を目指す場合、少なくとも大学2年生の春から予備校の学習をスタートさせることをおすすめします。
法学部でも公認会計士の試験に合格できる

法学部から公認会計士試験に合格することは、十分に可能です。ポイントを整理します。
- 受験資格に制限はなく、学部・学歴・年齢は問わない
- 企業法・租税法(理論)・民法(選択)は法学部が有利
- 財務会計論・管理会計論はゼロから学ぶ必要があるが、予備校でカバー可能
- 合格後はM&A・コンサル分野で希少な専門家として活躍できる
- 民法を選択科目にすることで大きなアドバンテージを得られる
大学の学部が違うからといって諦める必要はありません。早めに動き出し、予備校を賢く活用することが合格への近道です。法学部での法的思考力は、公認会計士として働く上でも長期的な強みになります。ぜひ挑戦してみてください。
公認会計士合格者の60%以上がCPA会計学院出身です。
2025年の合格者数1,092人、合格者占有率は66.7%と脅威の合格実績を誇るCPA会計学院。
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