【大学教員が解説】簿記3級に1週間で合格する方法|問題演習が重要

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簿記3級

簿記3級の試験まであと一週間しかないけど、合格は狙えるの?

合格するための学習方法について知りたい!

簿記3級の試験まであと一週間。

たったそれだけの時間で合格できるのか。不安ですよね。

結論から言うと、難しいですが勉強する時間を確保できれば十分に合格できます

しかし、やみくもに勉強するだけでは残念ながら合格できません。

事前に、簿記3級の試験傾向と最適な1週間の学習スケジュールを知っておく必要があります。

この記事では簿記3級を1週間で合格するための最適の学習スケジュールをお伝えします!

この記事を読めば、簿記3級の試験不合格を回避し、たった1週間で合格する可能性が高まります。

記事の執筆者

会計ラボ
会計ラボ

・年間300人以上の大学生に簿記を教える大学教員。

・日本人の会計リテラシーを高めるを理念に、会計ラボを運営中。

1週間で合格を目指すためのポイントは以下の通りです。

  • 各論点の仕訳を確実にできるようにする。
  • 仕訳ができたら、決算問題に取り組む。
  • テキストではなく、問題集を中心に勉強する。

簿記3級の効果的な学習方法は以下の記事で詳しく解説しています。

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簿記3級の試験範囲と問題傾向

簿記3級は大問3つで構成されており、毎年出題範囲も固定されています。

短期合格を目指すには、この問題構成をしっかり頭に入れた上で勉強することが重要です。

簿記3級の問題構成
  • 第1問 仕訳問題(45点)15問×3点
  • 第2問 補助簿、勘定記入、伝票など(20点)
  • 第3問 決算問題(35点)

試験前の対策

  • 第1問 出やすい・間違えやすいポイントを徹底的に復習しておく
  • 第2問 試験前に伝票問題の問題演習をしておく
  • 第3問 決算整理仕訳を練習し、問題演習を徹底的に行う

第1問 仕訳問題の対策

仕訳とは簿記で最も基本的で重要な単元です。

「仕訳は簿記を制する」と言われるほど、重要な内容です。

簿記3級では仕訳問題が15問(1問3点)で合計45点出題されます。

仕訳問題は簿記3級で大きな割合を占めます。

仕訳問題を対策するには、テキストで勘定科目や仕訳の意味を理解し、問題演習を繰り返す必要があります。

試験前には、簿記3級で出題されやすい・間違えやすい単元を集中的に復習するのがおすすめです。

簿記3級で出題されやすい・間違えやすい単元
  • 現金預金(現金過不足、小切手の振出・受取り)
  • その他の債券・債務(未収入金・未払金、立替金・預り金、仮払金・仮受金)
  • 有形固定資産
  • 資本金
  • 税金

第2問 補助簿の対策

第2問の出題範囲はかなり広く、難問が出題されることがあります。

しっかりと対策をしておかないと、得点を取るのが難しい問題です。

簿記3級の中で最も点数が取りにくい問題です。

また、伝票などが出題されることもあり、出題内容によって点数が大きく左右される問題です。

第2問の対策は、各単元で補助簿の問題演習をしっかりこなすことが重要です。

試験前には伝票問題の復習もしておくと安全です。

第3問 決算問題の対策

決算問題は簿記3級で最も重要な単元です。

決算問題は財務諸表と精算表の2つの問題パターンがあります。

決算問題を解くための対策

①期中仕訳が正確にできるようにする

②決算仕訳の問題演習をする

③決算仕訳を勘定残高に間違えないように加減して、期末の勘定残高を計算する

決算問題は簿記3級の最後に学ぶ単元で、これまで学習した内容の全てが詰まった単元です。

簿記3級に合格するためにはこの決算問題を解けるように問題演習を繰り返す必要があります。

簿記3級に1週間で合格するために必要なこと|仕訳と決算を徹底的に勉強

簿記3級を1週間で合格するには、集中して勉強することが必要です。

試験まで時間はないので、合格に必要な単元の学習に集中しましょう。

以下の2つの内容を学習しましょう。

  • 仕訳問題
  • 決算問題

第1問:仕訳問題(45点)と第3問:決算問題(35点)で、合計80点になります。

簿記3級に合格するには70点の得点が必要になります。

つまり、この2つに集中して勉強して満点近くの得点を取れれば、合格ができます。

簿記3級に1週間で合格するための学習方法

簿記3級に1週間で合格するためにどのように学習を進めれば良いでしょうか。

以下のポイントを意識して学習しましょう。

  • 各論点の仕訳を確実にできるようにする。
  • 仕訳ができたら、決算問題に取り組む。
  • テキストではなく、問題集を中心に勉強する。

仕訳をできるようにする

仕訳とは、簿記上の取引を借方と貸方に分類し、勘定科目と金額を仕訳帳に記入する作業です。

簿記を初めて知ったという人には何を言っているかわからないと思います(笑)。

しかし、簿記を勉強すれば自然にできるようになります。

この仕訳が簿記で最も重要で基礎的な作業になります。

簿記3級に1週間で合格をするにはこの仕訳をマスターすることが近道です。

簿記3級の試験では100点のうち45点が仕訳問題になっています。

仕訳ができたら決算問題

簿記3級の試験では決算問題が100点のうち35点分出題されます。

しかし、この決算問題で最も重要なのは仕訳です(正確には決算整理手続きの仕訳)。

仕訳の重要性がわかりますよね。

決算問題は次の手順で解いていきます。

  • 決算整理手続きの仕訳を行う。
  • 決戦整理後残高試算表を作成する。
  • 損益計算書と貸借対照表を作成する。

決算整理手続きの仕訳ができれば、後はミスなく正確に数字を計算して調整するだけです。

決算問題は演習を繰り返すことで、得点率が上がる問題です。

決算整理手続きの仕訳がわかったら、ひらすら問題演習を行いましょう。

テキストではなく問題演習を中心に勉強する

「習うより慣れろ」という、ことわざがありますが簿記学習にぴったりの言葉です。

簿記の上達には、問題演習が必須です。

テキストをみて勉強するのではなく、問題演習を中心に勉強しましょう。

そのため、問題集(ワークブック)は必須なので、準備しておきましょう。

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PDFになりますが、自宅で印刷してすぐに使うことができます。

問題量も多く、模擬試験問題も充実しています。

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簿記3級を1週間で合格するためのスケジュール

簿記3級に合格するには100時間ほどの学習時間が必要といわれます。

1日7時間の勉強時間が確保できれば、目安時間には届きませんが、1週間で十分に合格可能です。

しかし、1週間で合格するには短期集中して効率的に勉強することが大切になります。

効率的に勉強するには、

問題演習を中心に行う勉強

をすることが重要になります。

テキストの内容を理解したら、すぐに各論点の問題演習を行いましょう。

以下では、CPA会計学院の無料の簿記3級テキストを使った学習スケジュールの例をご紹介します。

スケジュール
1日目簿記の基礎&仕訳と転記を学ぶ
2日目①現金預金の学習&問題演習
②商品売買と売掛・買掛金の学習&問題演習
3日目③その他の債権・債務、受取・支払手形の学習&問題演習
④有形固定資産・貸倒引当金の学習&問題演習
4日目⑤資本、収益、税金の学習&問題演習
⑥財務諸表の学習&問題演習
5日目模擬問題の第1問を徹底演習&復習
模擬問題の第3問を徹底演習&復習
6日目⑦伝票を学習&問題演習
模擬問題の第2問を徹底演習&復習
7日目本番と同様に60分で模擬問題を演習

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簿記3級を1週間で合格するときの注意ポイント|難しい論点

簿記3級にはいくつか難しいポイントがあります。

1週間の時間しかないため、事前に知っておくといざ勉強する時に安心ですよ。

簿記3級の難しい論点
  • 見越しと繰延べ
  • 三分法
  • 減価償却費

見越しと繰延べ

見越しとは、利用したのにお金の支払いが発生していない費用や、サービスを提供したのにお金をもらっていない収益を追加計上する処理です。

一方、繰延べとは、先払いしているがまだ利用してないサービスの費用や、前受けしているがまだサービスを提供していない収益を控除する処理をいいます。

初めて読んだ人は、上記の文章を理解するのは難しく感じるでしょう。

以下のように整理しておくと、簡単に覚えることができます。

  • 見越し・・・未払〇〇、未収〇〇 →すべて頭文字が「み」で始まる
  • 繰延べ・・・前払〇〇、前受〇〇

問題文で見越し処理をしたと出てきましたら「み」で始まる未払か未収だなと自動的にわかります。

見越しか繰延べしかないので見越しの方だけ覚えれば簡単ですね。

三分法

三分法とは、商品売買の取引を「仕入」、「売上」、「繰越商品」の3つの勘定科目に分けて仕訳する方法です。

三分法を使うと期中の仕訳が簡単になる代わりに、決算において売上原価を算定する必要が生じます。

この決算仕訳は簿記3級の第3問で必ず出題されます。

仕組みを理解すると複雑でわかりにくいので、1週間という短期間での合格を目指す上では、以下のように仕訳を暗記しておくとスムーズです。

仕入 ××× / 繰越商品(期首商品棚卸高)

繰越商品(期末商品棚卸高) ××× / 仕入 ×××

左上の仕訳から順に「しー・くり・くり・しー」と覚える。

減価償却費

簿記3級の検定試験で一番難しいのが減価償却費の計算です。

そして、減価償却費の計算は簿記3級で必ず出題されます

複雑な計算が出題されることもあるので、ここが大きな関門になります。

問題演習をしっかりやっておくのが大切。

なお、最新の簿記3級の試験範囲では、間接法&定額法しか出題されません。

そのため、最新の簿記テキスト&問題集を利用しないと無駄に他の計算方法を勉強することになるので気を付けておきましょう!

簿記3級に1週間で合格する方法|まとめ

簿記3級に1週間で合格するためには効率的に学習を進める必要があります。

具体的には以下のポイントを重視して勉強をしましょう。

  • 各論点の仕訳を確実にできるようにする。
  • 仕訳ができたら、決算問題に取り組む。
  • テキストではなく、問題集を中心に勉強する。

1週間十分な勉強時間を確保することで、合格することが可能な試験です。

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