東京都で簿記3級と2級の統一試験は廃止|真相と受験方法を解説

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簿記3級

実は、東京都では簿記2・3級については、統一試験(紙試験)が2023年4月から廃止されています。

統一試験とは、いわゆる筆記試験でペーパーテストのことです。

これまで年に3回実施されていた統一試験が受けられないという地域もありますので、注意しておきたいですよね。

私は年間300人の学生に簿記を教えている大学教員です。

この記事は、東京都における簿記の統一試験の廃止について解説します!

またこの記事を読めば、東京都で統一試験を受験する方法についてもわかります。

記事の執筆者

会計ラボ
会計ラボ

・年間300人以上の大学生に簿記を教える大学教員。

・日本人の会計リテラシーを高めるを理念に、会計ラボを運営中。

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簿記とは?

簿記(bookkepping)とは、簡単にいえば、会社の活動を数字として表すための記録の仕組みをいいます。

現在は複式簿記という簿記システムが使われていて、会社であれば必ず使っています。

簿記の基礎知識を得ると、簿記と関連のない職業でも役に立つようになります。

経理職となった時には大いに活用できて一般事務職なども就職活動の際にも、簿記の資格を保有していると有利に選考されるでしょう。

簿記の基礎さえしっかり覚えれば誰でもスムーズに理解できて資格取得できるはずです。起業する上でも、簿記の知識は必ず役に立ちます。

簿記の資格の種類は、大きく分けて3種類あります。社会人や一般企業への就職・転職を目指すなら認知度・人気が高い日商簿記を受験するのがおすすめです。

● 日商簿記 主催:日本商工会議所

    1級、2級、3級、簿記初級、原価計算初級

● 全商簿記 主催:全国商業高等学校協会

   1級、2級、3級

● 全経簿記 主催:全国経理教育協会

   上級、1級、2級、3級、基礎簿記会計

などがあります。

統一試験の廃止は本当なの?

東京商工会議所では2023年4月より「日商簿記検定試験」の2・3級の統一試験(紙試験)が廃止されています。

そのため、東京エリアでは簿記2・3級を受験する際には、ネット試験を受験する必要があります。

どうしても統一試験を受験したい場合は、東京商工会議所以外で申込みをする必要があります。

現時点では、東京商工会議所のみが廃止を発表しています。

しかしながら、今後、主要都市部で廃止になる可能性が大いにあります。

もし、東京以外でも統一試験が廃止されるとしたら、各地域の都心部から徐々に廃止されることになるになります。

なぜ統一試験は廃止されているの?

統一試験が廃止されている要因は、

  • コスト削減
  • 受験者の利便性

の2つです。

都心部ほど受験会場の用意も大変ですし、コストもかかってしまいます。

そのため、統一試験を廃止するメリットが大きいです。

特に、ネット試験にすることで試験の運営コストを大幅に削減できます。

また、ネット試験の受験者数が増加し、その利便性の認知が広がっていることも廃止されている要因の1つです。

ネット試験の開始後、受験生は自分の好きなタイミングで試験を受験できるようになりました。

東京都で統一試験を受験するには

東京都に住んでいてどうしても統一試験を受験したい人は、次の商工会議所で申し込みをしましょう。

青梅商工会議所(青梅市)

立川商工会議所(立川市)

多摩商工会議所(多摩市)

町田商工会議所(町田市)

武蔵野商工会議所(武蔵野市)

八王子商工会議所(八王子市)

むさし府中商工会議所(府中市)

東京都の隣県で埼玉、神奈川、千葉の商工会議所で受験することもできるので、東京商工会議所以外で申し込みをすることで受験することができます!

 統一試験とネット試験の合格率は?

統一試験(紙試験)は、問題を解く時に問題用紙に直接メモを書けますが、ネット試験と比べて難易度が高いと言われがちです。

実際に統一試験の方が合格率が低い傾向があります。

X(旧:Twitter)などのSNSを見ると、ネット試験はとても簡単だと言うような意見をよく見かけます。

しかし、日本商工会議所の発表では、統一試験もネット試験も難易度は変わらないとされています。

統一試験とネット試験の実際の合格率を見てみましょう。

統一試験とネット試験の合格率の比較

試験の種類2級合格率3級合格率
統一試験21.1%34.0%
ネット試験37.0%39.0%

統一試験:第164回(2023.6.11)、ネット試験:2023年4月~2023年9月

             (参照URL:https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping)                   

2級も3級も合格率はネット試験の方が高いのが分かります。

特に、2級は、統一試験とネット試験で大きく合格率が異なっています。

この合格率を比較しますと、ネット試験の方が合格しやすいのは、間違いないと言って良いでしょう。

2級のネット試験が簡単な理由としましては、解答形式による難易度調整があると考えられます。

簿記2級では原価計算や利息計算など計算が必要な問題が出題されます。

しかし、ネット試験では計算を問題用紙に書くことができません。

2級からは、計算量が増えます。しかし、統一試験とネット試験では試験時間が変わらないため、ネット試験は鉛筆で計算ができない分、不利になります。

そのため問題の難易度を下げて調整しているものと考えられます。

東京商工会議所では統一試験は廃止!

東京商工会議所では2023年より簿記3級・2級の統一試験は廃止されました。

東京都に住んでいて統一試験を受験したい方は、東京商工会議所以外の東京にある商工会議所から統一試験の申込みが可能です。

統一試験とネット試験の合格率を比較すると、ネット試験の方が有利です(特に簿記2級)。

統一試験ではなく、ネット試験を積極的に受けてみるというのも一つの手です。

是非、簿記試験にチャレンジしてみて下さい!

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