簿記3級は過去問だけ解けば合格できるって聞いたんだけど、本当?
詳しい人に聞きたい!
簿記3級の学習の一環として過去問を解く方は多いでしょう。
過去問は学習がある程度進んだ後から利用するのが一般的です。
しかし、過去問を解くだけで簿記3級に合格できるという意見を目にした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もし、過去問を解くだけで合格ができるのであれば勉強をほとんどする必要もないため、少ない時間と労力で簿記3級に合格できるでしょう。
この記事では、簿記3級は過去問だけ解けば合格可能なのかということについて解説していきます。
記事の執筆者
・年間300人以上の大学生に簿記を教える大学教員。
・日本人の会計リテラシーを高めるを理念に、会計ラボを運営中。
結論から言うと、過去問だけで合格できるかはその人の実力によります。
しかし、過去問を活用することは簿記3級の合格に必須です。
まずは基礎知識を身に付けてから過去問に挑むのが効果的です。
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簿記3級は過去問だけ解いて合格できるのか
まず始めに「簿記3級は過去問だけ解いて合格できるのか」という疑問についてしっかりと考えていきましょう。
過去問だけを解いて合格できるかどうかは受験者の現在の実力によって変わります。
簿記3級の試験の合格率はおよそ40~50%で、なめてかかると落ちる試験です。
また、最近では過去問を入手するのが難しく、予想問題で対応する必要があります。
上記の点について掘り下げて解説します。
過去問だけで合格できるかは、受験者の実力によって変わる
過去問だけを解いて合格できるかどうかは受験者の実力によって変わります。
極端な話をすると、既に会計の勉強を高いレベルで行っており簿記1級や公認会計士試験の受験も可能な方であれば、過去問を1回分解いただけで簿記3級にすぐに合格できるでしょう。
また、そこまでの実力がなくても会計の知識をある程度蓄えている方であれば、過去問を何回か繰り返し解いただけで合格できる可能性は高いです。
逆にこれまで簿記の勉強をしたことがない方の場合、過去問自体を全く解けないケースがほとんどであるため、過去問だけでは試験に合格できません。
こうした状況を踏まえると、会計について一定程度の知識を有している方であれば過去問の演習だけで試験に合格できると言えます。
過去問の入手が難しく演習量が足りなくなりがち
ある程度の会計知識を持っている方でも過去問演習だけで合格するのは難しくなってきています。
というのも、最近は過去問を入手するのが難しくなってきているため、過去問を解くだけでは十分な量の演習ができないのです。
圧倒的に実力がある方は過去問を1回分解いただけで合格できますが、ほとんどの方はある程度の知識しか有していません。
そして、この場合だと演習量が不足していると不合格になってしまう可能性が高いのです。
したがって、過去問以外にも予想問題集などを利用して合格に必要な力を養う必要があります。
以上のような背景から分析すると、過去問だけで簿記3級に合格できるという話は嘘ではないが多くの人には当てはまらないという結論になると言えます。
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簿記3級の過去問を利用した勉強方法4選
過去問だけを解いて試験に合格するのは難しいですが、過去問をうまく利用しながら勉強すると試験対策を効率的に進められるのも事実です。
そこでこのトピックでは、簿記3級の過去問を利用した勉強法を4つ紹介していきます。
本格的な勉強を始める前に過去問を解いてみる
本格的な勉強を始める前に過去問を解きましょう。
一見意味のない行動に見えますが、勉強を開始する前に過去問を解くと試験合格のために必要な知識が何であるのかを把握できるようになります。
簿記3級を受験するにあたって、テキストなどを利用して一通りの知識をまず身につけるのが一般的ですが、テキストに書いてある知識が全て試験に出るわけではありません。
事前に過去問を学習しておくとインプットすべき知識の判別が可能となるため、テキスト学習に濃淡をつけられるようになります。
すると、勉強にメリハリがつくようになり学習が効率的に進んでいきます。
また、知識のインプットの仕方にも変化が出てきます。
過去問を解かずに知識をインプットをする場合、そのインプットは暗記で終わることがほとんどです。
しかし、過去問を事前に解いているとインプットする知識が試験の中でどのように扱われるのかが理解できます。
試験での問われ方を把握した上でインプットできるため、学習の無駄が減るのです。
時間を気にせずに解く
過去問に慣れるまでは時間を気にせずに演習に励みましょう。
最終的には時間内に解けるようになるのが目標ですが、まずは試験に出る問題をしっかりと解き切れるようになる必要があります。
そして、最後まで問題を解き切れるようになると、問題の全体感が掴めるようになります。
問題の全体感が掴めるようになると回答に必要な知識について整理ができるようになり、テキストを振り返った際の復習の効果が高まります。
正解が出せるようになるまで繰り返し解き直す
過去問は正解が出せるようになるまで繰り返し解き直しましょう。
一回問題に取り組んだら回答が間違っていても放置してしまいがちですが、それは非常にもったいないです。
本番の試験では過去問と同系統の問題が出題されます。
そして、問題を解くための考え方やミスしやすいポイントは共通していると言えます。
そのため、過去問でしっかりと正解が出せるようになると本番でも正解を導き出しやすくなります。
逆に過去問の復習をせずに試験を受けてしまうと、過去問でつまずいた部分で再度ミスを起こしてしまう可能性が高いです。
そうなると合格から遠ざかってしまうため、過去問を繰り返し解き直すという作業は大切なのです。
本番を想定して解く
過去問としっかりと向き合ったら最後は本番を想定した上でもう一度解いてみましょう。
本番と同じ制限時間を設定して回答すると試験に対する立ち回り方が見えてきます。
「大問1は10分程度で解き切る必要がある」「大問3は最後に回す」といった自分のパフォーマンスを最大限生かせる解き方が見えてくるため、本番で慌てる場面が減ります。
簿記3級の過去問はいつから利用すると効果的か
過去問の演習は学習効率化のためにも取り入れる必要がありますが、利用するべきタイミングを誤るとその効果が半減してしまいます。
そこでこのトピックでは、過去問の利用を取り入れるタイミングについて解説していきます。
勉強を開始する前
先ほども解説しましたが、まずは勉強を開始する前に1回だけ過去問を解いてみましょう。
勉強開始前に過去問を解いておくと、簿記3級という試験の全体感を把握した上で学習に取り組めます。
なお、この段階では過去問に取り組みすぎないようにしましょう。
あくまで試験を知るための取り組みであるため、このタイミングで演習を繰り返しても得られる学習成果はあまりないでしょう。
全体感をつかんだらすぐにテキスト学習に移行するのが賢明です。
一通りの知識をインプットした後
次に取り組むべきタイミングとなるのが、一通りの知識をインプットした後になります。
ここでは、インプットした知識を正しくアウトプットする練習を行うために過去問を利用します。
そのため、過去問は正解するまで何度も解き直すようにしましょう。
何度も解き直してアウトプットのやり方を習得すると、本番でもしっかりと問題に回答できるようになります。
また、過去問を全て解き終わったら次は予想問題集を利用しましょう。
過去問だけでは必要な演習量をカバーするのが難しいため、予想問題集で不足分を補う必要があります。
簿記3級は過去問だけで合格できるのか|まとめ
簿記3級に合格するためには過去問の利用が不可欠ですが、過去問だけで試験を突破するのは非常に難しいです。
そのため、予想問題集などを利用して演習を繰り返し行って実力を合格レベルにまで引き上げましょう。
また、独学での合格が難しそうな方は資格試験の予備校などの利用もおすすめです。
一人では理解できない部分があったとしても講師が丁寧に解説してくれるため、学習効率を下げずに勉強を進められます。
そのため、もし気になる方がいらっしゃれば、ぜひ問い合わせてみてはいかがでしょうか。
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