公認会計士は40代未経験でもなれる?合格後の就職先と成功戦略

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公認会計士試験

40代で公認会計士を目指すことはできるの?

合格しても就職できるのか不安…。

40代の方でも転職先として、公認会計士を選ぶ方もいるはずです。

公認会計士は医師・弁護士と並ぶ国家試験であり、とくにビジネスに関わりのある仕事です。

40代となると年齢的にもキャリアが積み重なっており、同じ業界でさらに上を目指す人もいれば、別の分野に挑戦する人もいます。

結論から言えば、40代未経験でも公認会計士になることは不可能ではありません。

ただし、20代・30代と比べて乗り越えるべきハードルは高く、事前に正確な情報を把握したうえで戦略的に動く必要があります。

この記事では、年間300人以上の学生に会計を教える大学教員の立場から、40代未経験で公認会計士を目指す場合の合格率・勉強時間・就職先の実態、そして成功するための具体的なキャリア戦略を徹底解説します。

📌 この記事でわかること

  • 金融庁データで見る40代の合格者数と合格率の実態
  • 40代が監査法人に就職できる条件と現実
  • 監査法人以外の就職先・キャリアパス5選
  • 40代が合格するための具体的な勉強戦略
  • 40代で挑戦する前に知っておくべきリスクと対策

記事の執筆者

会計ラボ
会計ラボ

・年間300人以上の大学生に簿記を教える大学教員。

・日本人の会計リテラシーを高めるを理念に、会計ラボを運営中。

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監査法人での就職は公認会計士資格は必ずしも必要ではありません

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40代未経験でも公認会計士になることは可能か?

結論から言うと公認会計士は年齢制限無いため、20代でも40代でも試験を受けることは可能です。

2019年には62歳で試験に合格された方もいるため、年齢が高くても公認会計士になれます(出所:毎日新聞)。

しかし「合格できる可能性がある」と「40代未経験でも現実的に目指せる」は別の話です。以下では、まず客観的なデータをもとに実態を把握しましょう。

40代で公認会計士を目指す上での注意点
  • 公認会計士試験の合格率は40代だとかなり低い
  • 40代で公認会計士の試験対策をするのは大変
  • 40代未経験は監査法人への就職も厳しくなる

公認会計士試験の合格率は40代だとかなり低い

公認会計士は元々が難易度の高い試験であり、合格率は10%を切ることもあります。

そのため、年齢に関係なく合格しにくい資格ですが、40代になると合格率はさらに下がり4〜5%と言われています

金融庁「令和3年公認会計士試験 合格者調べ」によると、年齢別の合格者数は以下のとおりです。

年齢区分合格者数全体に占める割合
20歳未満〜29歳1,279人約81%
30〜34歳137人約9%
35〜39歳44人約3%
40〜44歳15人約1%
45歳以上9人約0.6%

40代以降の合格者は全体の2%にも満たないのが現実です。

もっとも、これは「40代の受験者の合格率が低い」というより「そもそも40代の受験者数が少ない」ことが主な要因です。チャレンジする人が少ないからこそ、合格した人の数も少ないとも言えます。

40代以降になると公認会計士を目指す人が少ないため、合格者の占有率に関しては低い数値になっていますが、その理由として覚える項目が多いことなどが関係しているようです。

公認会計士は短答試験と論文試験の2つがあり、試験に完全に合格するまでには時間がかかることも関係しているため、20、30代は挑戦する人が多くても、40代以降は少なくなると予想されます。

公認会計士の試験は年齢に関係なく受験できますが、40代の合格者は少ないと覚えておきましょう。

⚠️ 注意点
40代の合格者が少ない理由の一つに、試験範囲の広さがあります。会計学・監査論・企業法・租税法・選択科目と多岐にわたり、1年合格を目指すなら1日7〜10時間、社会人として2〜3年かけて合格を目指す場合でも1日4〜5時間の学習が必要とされています。40代で仕事・家庭を抱えながらこの時間を確保するのは、容易ではありません。

40代で公認会計士の試験対策をするのは大変

40代で公認会計士の試験に合格する方は少ないですが、実際に毎年何人かは合格しているため、挑戦は可能です。

ただ、40代になると試験対策を行うことは難しいです。理由は以下の通りです。

  • 時間の確保が難しい:仕事・育児・介護などの責任が重なりやすく、毎日まとまった学習時間を確保することが難しい
  • 暗記力・集中力の変化:個人差はありますが、若い頃と比べて暗記のスピードや長時間の集中力が落ちる方もいる
  • 体力面のマネジメント:学習の疲労が回復しにくく、体調管理がより重要になる
  • モチベーション維持:試験合格まで2〜5年かかるケースもあり、長期間モチベーションを保つのが難しい

一方で、40代ならではの強みもあります。

社会人としての経験から、企業会計・税務・法律に関連する実務知識が試験勉強に活きるケースがあります

また、目的意識が明確な分、学習の集中度が高い方が多いのも事実です。

40代未経験は監査法人への就職も厳しくなる

公認会計士に合格するなら監査法人への就職が有利になります。

監査法人に就職できれば年収も500〜800万円ほどの高収入になるため目指す方も多いですが、就職する際は年齢キャリアなどが重視される傾向です。

どの業界でも言えることですが、年齢が若いほど企業は採用を前向きに見てくれます

キャリアや資格などもアピールポイントになりますが、監査法人は公認会計士の試験に合格している方や受験中の方をメインに採用するため、別の分野で見るとなると年齢になります。

実際に監査法人で就職している方は20代が多く、40代以降になるとキャリアを積んでいるなど実績経験がある人です。

そのため、未経験であれば公認会計士に合格しても必ず監査法人に就職できるとはかぎらず、採用担当者との相性や条件が合わなくては、良いアピールにならないケースもあるでしょう。

特に40代未経験の場合、以下の点を理解しておく必要があります。

  • 大手監査法人(Big4)はかなり難しい:経理・財務の職歴、管理職経験、英語力など、会計に関連する職務経験が強く求められる傾向がある
  • 中小・準大手監査法人は可能性あり:年齢・経歴に対して柔軟で、人物重視の採用をするケースも多い
  • 個人会計士事務所も選択肢:40代以降で公認会計士登録した方が個人事務所を経営しているケースもあり、そうした事務所へのアプローチも一考

💡 重要な制度情報
公認会計士として正式に登録するには、試験合格に加えて3年以上の実務経験修了考査の合格が必要です(金融庁認定の実務要件)。試験に合格しただけでは公認会計士を名乗ることはできないため、就職先の選択が登録要件の充足にも直結します。この点を見落としている記事が多いので要注意です。

40代未経験で公認会計士合格後に目指せるキャリアパス5選

「監査法人しか就職先がない」と思われがちですが、実際には多様な選択肢があります。特に40代の場合は、前職の経験を活かした独自ポジションを狙うことが成功のカギです。

①中小・準大手の監査法人

Big4に比べて採用の間口が広く、40代の合格者でも採用実績があります。大手のような華やかさはありませんが、実務を通じて公認会計士登録に必要な3年の実務経験を積むことができます。組織が小さい分、早い段階から幅広い業務に携われるメリットもあります。

②税理士法人・会計事務所

公認会計士は試験合格後に税理士登録も可能です(別途登録手続きが必要)。税理士法人や会計事務所での就職は、年齢に対して比較的柔軟な採用を行っているところも多く、中小企業向けの税務・会計コンサルとして活躍できます。前職でビジネス経験がある方には特にフィットしやすいキャリアです。

③事業会社の経理・財務・内部監査部門

上場企業・中堅企業の経理財務部門は、公認会計士資格を持つ人材を積極的に採用しています。前職の業界経験と組み合わせることで、「業界知識+会計専門性」という他にはない強みを発揮できます。年収500〜800万円台での採用事例もあります。

④会計系コンサルタント・FAS

M&A・事業再生・デューデリジェンスといった会計コンサルティング(FAS)分野は、ビジネス経験のある40代を求めている場合もあります。前職が金融・経営・法律関連であれば、特に親和性が高いです。

⑤受験予備校講師・独立開業

合格後すぐに監査法人入所が難しい場合、CPA会計学院などの受験予備校の講師として勤務しながら実務経験の機会を待つというルートもあります。また、将来的には独立して個人会計士事務所を開業するという道も、40代で挑戦する意義の一つです。

40代未経験で公認会計士の合格と就職を目指すためには?

40代で未経験で公認会計士の合格と就職を目指すことは難易度が高いですが、不可能ではありません

40代で試験に合格されている人も少なからずいるため、目指してみることができます。

ただ、公認会計士に合格して就職するためには次のポイントを押さえておく必要があります。

  • 無理なく勉強できるようスケジュールを立てる
  • 専門スクールに通って学習していく
  • 監査法人以外も就職の選択肢として考える

無理なく勉強できるようスケジュールを立てる

まずは、公認会計士の試験に合格するために、スケジュールを立てることが大事です。

公認会計士の試験は1日に4〜10時間必要になりますが、人によってどの程度学習するのか変わるはずです。

例えば、仕事が忙しい人であれば毎日4〜5時間も学習するのは、厳しい人もいるでしょう。

その場合は、仕事のある平日は1〜2時間程度に留めておき、土日などの休みの時間に何時間か学習することもできます。

ただ、勉強しない休みの日を作ることも大事になる人もいるため、自分の性格などを考慮して無理しないように計画するのが大事です。

公認会計士の試験に合格するためには、まず無理なく継続して勉強するのが大事なので、その点を考慮してください。

専門スクールに通って学習していく

公認会計士の試験への合格を目指すのであれば、効率的に学習していくのも大事です。

独学だけでは分からない点や疑問が生じたときに悩んでしまって勉強が進まなくなる可能性があるため、できれば専門スクールに通って学習計画を立てるのがおすすめです。

専門スクールであれば講師が在籍しているため、カリキュラムに沿って学習を進められるので、段階を踏みながらポイントを理解していくことが可能です。

また、疑問などが生じた場合も講師に質問できるので、分からない内容を早めに解決して学習を進められます。

おすすめのコスパの高い専門スクールは以下の記事で解説しています。

特に、40代で社会人として働いているなら効率性は重要です。

専門スクールに通うことで公認会計士の内容を理解し、自分で自習をする際もスムーズに勉強できるので、前向きに計画してください。

特に社会人におすすめの専門スクールは以下の記事をご覧ください。

監査法人以外も就職の選択肢として考える

公認会計士の試験に合格して就職するときは、第一候補として監査法人を目指すはずです。

しかし、公認会計士の試験に合格していれば税理士やコンサルタントとして働くこともできるため、就職する職場に選択肢は広がります。

監査法人のみに絞るのではなく、他の仕事も候補に入れながら就職先を探すようにもしてください。

また、士業・管理部門専門の転職エージェントを活用することも有効です。

一般の転職サイトには掲載されていない求人が多く、ヒュープロのような会計・士業特化のエージェントでは監査法人の非公開求人も取り扱っています。

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40代から公認会計士を目指す前に知っておくべきリスク

40代でのチャレンジを後押しする情報が多い一方、リスクについても正直にお伝えします。

⚠️ 40代で公認会計士を目指す主なリスク

  • 合格まで数年かかる可能性がある:その間の収入・キャリアのブランクをどう補うかの計画が必要
  • 合格しても就職できない可能性がある:特に大手監査法人への就職は現実的に難しいケースが多い
  • 公認会計士登録まで時間がかかる:試験合格後も3年の実務経験+修了考査が必要
  • 投資コストが大きい:専門スクールの受講料は50〜100万円程度かかるケースが多い

これらのリスクを踏まえた上で、「40代でも目指す価値があるか?」を自分自身に問いかけることが重要です。公認会計士は取得後のキャリアの幅が非常に広い資格であり、長期的に見れば投資に見合うリターンがある人も多いでしょう。ただし、「なんとなく手に職をつけたい」という漠然とした動機では、長期の受験勉強を乗り越えることが難しいのも事実です。

税理士との比較:40代未経験ならどちらが現実的か?

「40代未経験で公認会計士か、税理士か、どちらを目指すべきか」という疑問もよく聞かれます。簡単に比較してみましょう。

項目公認会計士税理士
試験難易度非常に高い(合格率8〜10%)高い(科目合格制)
40代合格の現実性低い(ゼロではない)比較的高い
就職のしやすさ(未経験)厳しい比較的容易
独立・開業のしやすさ中程度高い
年収の上限高い(独立・コンサルで高収入も)高い(独立で高収入も)

40代で完全未経験から目指すのであれば、科目合格制で少しずつ合格を積み上げられる税理士試験のほうが現実的と言えるケースもあります。ただし、公認会計士は監査業務の独占権や税理士登録の免除など、資格の範囲がより広いというメリットがあります。自分のキャリアゴールをしっかり考えたうえで選択することが大切です。

よくある質問(FAQ)

Q. 40代で公認会計士試験に合格した実例はありますか?

A. はい、あります。金融庁の統計でも毎年40代以上の合格者が複数名います。また、OLからベンチャー経営を経て40代で合格し、その後Big4に入所した事例(USCPA合格者コミュニティでの体験談)なども公開されています。ゼロではありませんが、数としては多くないのが現実です。

Q. 働きながら合格を目指すことはできますか?

A. 可能です。ただし、合格までに3〜5年かかることを覚悟する必要があります。通信講座を活用し、1日3〜5時間の学習を継続することが基本になります。CPA会計学院などの社会人向けカリキュラムも活用しましょう。

Q. 40代で合格しても就職活動で不利になりますか?

A. 大手監査法人への就職は厳しいのが現実ですが、中小監査法人・税理士法人・事業会社などへの就職は十分に可能です。前職の業界経験をアピールポイントにすることで、「会計知識+業界専門性」を武器に転職を成功させた40代の事例も多くあります。

Q. 40代での受験は「無謀」ですか?

A. 無謀ではありませんが、リスクをしっかり理解したうえで挑戦する必要があります。「試験合格→就職→公認会計士登録」というプロセス全体に5〜10年かかるケースもあるため、キャリアプランの見直しも含めて慎重に計画を立ててください。

公認会計士は40代職歴無しでもなれるのか|まとめ

40代未経験からでも公認会計士を目指すことは可能ですが、現実には越えるべきハードルが複数あります。改めてポイントを整理します。

✅ 40代で公認会計士を目指す人が押さえるべきポイント

  • 年齢制限はなく、40代でも合格者はいる(ただし全体の2%未満)
  • 試験合格後も3年の実務経験+修了考査が必要(公認会計士登録まで時間がかかる)
  • 監査法人への就職は中小法人を中心に選択肢を広げることが重要
  • 税理士法人・事業会社・コンサルなど、就職先の選択肢は多様
  • 専門スクール(CPA会計学院など)を活用して効率的に学習することが合格への近道
  • リスクを把握したうえで、明確な目的意識を持って挑戦することが大切

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