簿記3級と2級の違いは?現役大学教員が試験範囲と難易度について徹底解説

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簿記2級

簿記3級と2級って試験内容や難易度にどのような違いがあるの?

誰かわかりやすく教えて!

日商簿記検定には3級・2級・1級と3種類の資格があります。

この中でも簿記3級と2級は多くの社会人や学生が取得を目指す人気の資格です。

しかし、試験内容難易度について知らないという人多いのではないでしょうか。

内容を知っておかないと、どちらから勉強をすれば良いのか、どのような勉強をすれば良いのかわかりません。

そうなると簿記資格を効率的に取得することは難しくなってきます。

私は年間300人の大学生に簿記を大学で教えています。

この記事では簿記3級と2級の違いについて、わかりやすく解説します!

この記事でわかること
  • 簿記3級と2級の学習範囲の違い
  • 簿記3級と2級の難易度の違い
  • 簿記3級と2級の勉強方法

記事の執筆者

会計ラボ
会計ラボ

・年間300人以上の大学生に簿記を教える大学教員。

・日本人の会計リテラシーを高めるを理念に、会計ラボを運営中。

この記事をyoutubeで見たいという人は以下の動画からご覧ください。

簿記を初めて勉強する人は、まずは日商簿記検定3級を学習しましょう!

簿記3級の効果的な学習方法は以下の記事で詳しく解説しています。

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簿記3級と簿記2級とは

一般に簿記資格と言えば日商簿記検定のことを指します。

日商簿記検定は、日本商工会議所と各地の商工会議所が主催する簿記の検定試験です。

複数ある簿記検定の中でも最もメジャーな検定試験です。

年間30万人ほどが受験している日本屈指の規模を誇る検定試験でもあります。

簿記検定を取得しておくと、就職活動などに有利だといわれます。

簿記を学習するメリットについては「簿記の学習は何に役立つ?メリット7選|大学教授が解説」をご覧下さい。

簿記3級は日商簿記検定の中でも初級者向けの検定試験になります。

簿記2級中級者向けで、簿記1級は上級者向けの検定試験になります。

簿記2級から難易度は一気に上がり、就職活動や昇給でも有利になると言われています。

以下では、簿記3級と2級の違いを5つ紹介していきます。

  • 到達レベルの違い
  • 試験範囲の違い
  • 合格難易度の違い
  • 勉強にかかる時間の違い
  • 資格の取得メリットの違い

簿記3級と2級の到達レベルの違い

簿記3級と2級の違いは到達レベルが異なります。

簿記3級は小規模企業向けの簡単な商業簿記です。

対して、簿記2級は高度な商業簿記と工業簿記を習得し、中から大企業での会計実務への対応方法を学びます。

簿記3級の到達レベル

・基本的な商業簿記を修得する

・小規模企業の経理関連書類の適切な処理を行う

簿記2級の到達レベル

・高度な商業簿記工業簿記(原価計算を含む)を修得する
・企業活動や会計実務を踏まえ適切な処理や分析を行う

簿記3級と2級の試験範囲の違い

簿記3級簿記2級
試験範囲商業簿記商業簿記
工業簿記
試験時間60分90分
問題数3問5問
試験実施日年3回
(6月、11月、2月)
年3回
(6月、11月、2月9
検定料金2,850円4,720円
合格条件70点以上(満点100点)70点以上(満点100点)

簿記3級と簿記2級の範囲の違いは、試験範囲にあります。

簿記3級は商業簿記が試験範囲なのに対し、簿記2級では商業簿記工業簿記が試験範囲となります。

商業簿記と工業簿記の違いについては以下の記事で詳しく解説しています。

また、商業簿記の学習範囲も簿記2級の方が広く大企業の経理業務が範囲に含まれます。

そのため、簿記3級の試験時間は60分なのに対し、簿記2級は90分と試験時間が長くなっています。

簿記3級と簿記2級の難易度の違い

簿記3級の合格率は40%~50%になっています。

一方、簿記2級の合格率は15%~30%です。

合格率で比較すると、簿記2級はかなり難易度が難しい試験であることがわかります。

下記の図は2019年から2022年の簿記3級と簿記2級の合格率の推移を示しています(第155回はコロナのため試験が中止)。

データは日本商工会議所HPから取得して作成。

年によって合格率の変動はありますが、簿記2級の試験の方が合格率が低く、難易度が高いことが伺えます。

簿記検定の難易度の詳細は以下の記事で解説しています。

簿記3級と簿記2級の勉強時間の違い

簿記3級と簿記2級の合格に必要な勉強時間も異なります。

簿記3級(合格率40~50%)|目安期間・時間 3ヵ月・100時間

簿記2級(合格率15~30%)|目安期間・時間 半年~1年・300時間

簿記2級は試験範囲も広く、半年から1年ほどの勉強が必要になる試験です。

また、簿記2級は簿記3級の知識が前提になっています。

簿記3級と簿記2級の取得メリットの違い

簿記3級と簿記2級は難易度も違ってくるので、取得のメリットも異なります。

簿記3級は初級レベルの資格になるので、取得しても大きなメリットはありません。

一方、簿記2級は就職活動や昇給などにメリットがあることがあります。

私は大学で学生に簿記を教えていますが、簿記2級以上の資格は就職に有利であると感じています。

また、簿記2級は資格手当がつくこともあります。

平均的な簿記2級の資格手当額は「3,000円~20,000円」です。

簿記資格取得のメリットは以下の記事でも紹介しています。

簿記2級からいきなり挑戦しても合格できるのか?

難易度に開きがある簿記3級と2級ですが、結論からいうと簿記2級から合格するのは難しいです。

なぜなら簿記3級は最も基礎的な簿記の内容が含まれているためです。

簿記は特に最初がつまづきやすく、初心者が挫折しやすいです。

簿記の初心者が挫折しやすいポイントについては「簿記が全然わからない|【現役大学教員直伝】原因と対処法3選」で解説しています。

簿記が向いているか、向いていないかを判断する上でも簿記3級から学習するのがおすすめです。

ただし、簿記2級から勉強するメリットももちろん存在します。

詳しくは以下の記事で解説しています。

簿記3級の勉強方法

簿記3級勉強方法

①簿記スクールを活用する

②講義動画付き独学スクールを活用する

③独学で勉強(テキストを買う、無料テキスト&動画を活用、ブログを活用、youtubeを観る)

プロから効率的に勉強を教えてもらいたいという人は、簿記スクールの活用がおすすめです。

特に簿記を始めて勉強する初心者にはおすすめの勉強方法になります。

料金を抑えたい人は、独学スクールまたは独学で勉強をするのが良いでしょう。

簿記3級の勉強方法は以下の記事で詳しく解説しています。

簿記2級を合格するための勉強のコツ

簿記2級になると、難易度が高まります。

効率的に学習するには事前に勉強の方針をしっかり練っておく必要があります。

簿記2級の勉強のコツは以下の通りです。

簿記2級の勉強のコツ

勉強スケジュールを立てる
基礎知識を勉強する
問題集に取り組む
過去問題や予想問題を解いていく
繰り返し参考書や問題集に取り組む

簿記2級の勉強方法の詳細は以下の記事で解説しています。

簿記2級は勉強量も多くなります。

そのため、スクールの講義を活用することで効率的に学習を進められます。

おすすめの簿記2級のスクールは以下の記事で紹介しています。

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簿記3級と2級の違い|まとめ

簿記3級と簿記2級の試験の違いは以下の通りです。

簿記3級簿記2級
試験範囲商業簿記商業簿記
工業簿記
試験時間60分90分
問題数3問5問
試験実施日年3回
(6月、11月、2月)
年3回
(6月、11月、2月9
検定料金2,850円4,720円
合格条件70点以上(満点100点)70点以上(満点100点)

簿記3級の合格率は40~50%で、勉強時間は約3ヵ月です。

簿記2級の合格率は15~30%で、勉強時間は半年から1年です。

簿記2級は難易度が高く、就職活動や昇給に有利なことがあります。

是非、この機会に簿記資格の取得にチャレンジしてみて下さい!

簿記を初めて勉強する人は、まずは日商簿記検定3級を学習しましょう!

簿記3級の効果的な学習方法は以下の記事で詳しく解説しています。

お金を払わずに簿記3級に合格できる方法、知りたくないですか?

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その他無料テキストは以下の記事で紹介しています。

独学で取得することが難しいと感じた人は、サポート体制が充実した簿記スクールを検討してみるのもおすすめです。

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