会計って仕事で役立ちそうなのはわかるけど、世の中の役に立ってるの？
会計の役割や機能について詳しく知りたい！
会計は役立つから勉強した方が良いよと言われたことがある人は多いのではないでしょうか。
ビジネスについて知るための会計知識は重要だと考えている社会人は多いです。
でも会計が世の中にどのように役立っているかを知っている人は少ないですよね。
世の中にとって大切だということは分かっていても、なぜそれが重要かを答えられないと恥ずかしい思いをしてしまいます。
この記事では年間300人以上に会計を教えている大学教員が会計の機能についてわかりやすく説明します！
- 会計の機能とは
- 会計が経済に果たす役割について
記事の執筆者
・年間300人以上の大学生に簿記を教える大学教員。
・日本人の会計リテラシーを高めるを理念に、会計ラボを運営中。
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会計とは
会計っていったいどのようなことをするのでしょうか。
会計の目的は、取引を「お金」に換算してその内容を要約し、わかりやすく誰かに伝えることにあります。
つまり、成績表をつくって報告することが会計の目的になります。
会計を使う主な主体は会社です。
会社には株主、銀行、授業員、顧客といった様々な関係者がいます。
たくさんのお金が関わってくるので、会社にとって会計は非常に重要です。
会社にとっての会計を「企業会計」といいます。
企業会計はビジネス言語ともよばれ、情報を伝達する手段としてとても重宝されています。
企業会計は複式簿記を使って行われていて、簿記資格は会計知識を証明する資格としてビジネスマンに人気の資格になっています。
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会計のタイプ
会計には大きく2つのタイプがあります。
①財務会計
②管理会計
財務会計と管理会計は情報を提供するという「会計」という枠組みでは同じですが、その対象と目的は大きく違います。
財務会計とは
財務会計とは、株主、銀行などの会社の外部の人に報告をすることを目的とした会計です。
財務会計では、会社の取引を記録・計算して財務諸表と呼ばれる書類を作成します。
主要な財務諸表は損益計算書（P/L）と貸借対照表（B/S）です。
財務会計を利用する主なユーザーと利用内容は次の通りです。
| 財務会計の利用者 | 内容 |
| 株主 | 株式を買うか、売るか、保有を続けるか。 |
| 銀行 | 会社にお金を貸し付けるか、金額や利子はどれくらいにすべきか。 お金を貸しても安全かどうか。 |
| 取引先 | 会社に商品を販売しても代金を回収できるか。 |
| ライバル会社 | 業績はどうか。どのようなところが優れているか。 真似できるところはないか。 |
| 従業員 | 経営は安全か。給料は上がるのか、下がるのか。 ボーナスは出るのか。 |
| 税務署 | 課税所得はきちんと計算できているか。税金はいくらになるのか。 |
| 就職希望者 | 就職先として魅力的な会社か。将来性はどうか。 |
管理会計とは
管理会計は経営者などの会社内部の人に報告することを目的とした会計です。
管理会計は、原価計算、予算決定、業績評価といった会社の内部評価に役立つ情報を提供します。
販売する商品の価格を決める上で原価情報が重要で、部門の業績評価や予算決定にも管理会計情報は大切になります。
財務会計と管理会計の違い
財務会計と管理会計は対象と目的に違いがありますが、お互いに密接な関係があります。
財務会計で会社外部の人に利益を正確に報告するためには原価情報が必須になります。
簿記検定では商業簿記と工業簿記という分類で、勉強をします。
日商簿記検定2級から工業簿記を学ぶことになり、簿記資格では財務会計と管理会計の両方を学習します。
会計の2つの役割と機能
では会計の役割とは何でしょうか。
会計には伝統的に2つの機能があるといわれています。
①利害調整機能
②情報提供機能
言葉は難しく見えますが、内容は簡単です。
近年ではこの中でも情報提供機能が重要視されています。
利害調整機能
利害調整機能とは、会社に関係する様々な人の利害対立を解消するという会計の機能をいいます。
利害対立というと難しく聞こえますが、いろいろな人間が集まると対立が起こります。
例えば、株主はたくさんの配当が欲しいですし、経営者や従業員は高い給料をもらいたいですよね。
会計を使って成績表を提示することで、それぞれの関係者を納得させることができます。
「今期の利益はこれくらいだから、配当はこれくらいね！給料はこれくらいね！」
と成績をベースに議論することが可能になります。
情報提供機能
情報提供機能とは、投資などの意思決定に役立つ情報を提供する会計の機能をいいます。
会計は会社の財産や利益を明らかにする情報を提供します。
これをみた株主などがその情報を使って株式を売り買いします。
こうした機能を会計が有すると考えられており、実際にたくさんのデータで裏付けられています。
株式市場を健全に発展させるために会計は重要な役割を担っていると考えられています。
会計の役割とは｜まとめ
会計はビジネス言語と呼ばれ、ビジネスで重宝されています。
会計の役割は大きく2つあるといわれています。
①利害調整機能
②情報提供機能
この中でも情報提供機能は株式市場を支える重要な会計の役割として広く支持されています。
会計は非常に地味なものですが、経済における水のような役割を果たしています。
会計がなければ、株式市場は発展できず資本主義社会の発展もありません。
会計を知ることで、会社のビジネスを深く理解することができるようになります。
ビジネスマンにとって会計は必須のスキルです。
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